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  • 【米国獣医マッチング】2024年のスケジュールを紹介!

    【米国獣医マッチング】2024年のスケジュールを紹介!

    この記事では、2024年のマッチングのスケジュールについて解説します。 候補者には、2回の締め切りがあります。この締め切りに何を提出するかなどをイメージして、期限前にしっかりと準備ができているようにしましょう。 2024年カレンダー 2023年9月1日プログラムエントリー 2024年のマッチは、前の年の9月から始まります。 プログラムのエントリーとは、各大学や動物病院がポジションの掲載をし始めることを指します。この間、候補者はまだこの情報を見ることはできません。 2023年10月1日プログラム検索 10月になって、初めて候補者がポジション(プログラム)を検索することができるようになります。この期間は、まだすべてのポジションが掲載されているとは限らないため、検索をし始めるのはいいですが、プログラムエントリーの締め切りまでは情報をアップデートし続ける必要があります。 2023年11月1日プログラムエントリーの期限と候補者の登録開始 ここでようやくすべてのポジション(プログラム)についての情報が出揃ったということになります。 この日から、候補者はマッチングプログラムに個人情報を登録をして、サインインできるようになります。 この期間に行わなければいけないことは大きく2つです。 ①プログラムのリサーチ プログラムに関する詳細の体外はマッチングのホームページに詳細が書いてあります。しかし、外国人の受け入れやビザの複雑な事情がある場合は、「きっとそうだろう」と仮定しないで必ず直接担当の方に問い合わせることをお勧めします。 それによって、広がる可能性もあれば、採用されないポジションに申し込んで自分の時間を無駄にすることも防げます。 ②パケット(必要書類を揃える) マッチングプログラムに必須となるパケットとは以下になります。 卒業した獣医大学の書類を集めるのに、時間がかかることもあるので、余裕を持って準備することをお勧めします。 履歴書、パーソナルステートメントを完成させるのに、私はものすごく時間を要しました。早めから取り掛かり、アメリカで獣医大学で働く先生などに添削してもらうことをお勧めします。 日本人の謙虚なステートメントは、アメリカ人からすると「自信のなさ」と捉えられてしまう可能性が高いです。よって、アメリカ人にとって見栄えの良いステートメントにするための努力が必要かもしれません。 私個人的な意見としては、このパケットの中で最も重要なのが推薦状です。そして、いい推薦状をもらうために1年間もしくはそれ以上努力をし続ける必要があります。誰に頼むかがキーとなります。大御所の先生の書いた、「弱いレター」と、無名の先生の書いた「強いレター」。おそらく後者の方が良い印象を与える可能性が高いです。「強いレター」をもらえる人から推薦状をもらうようにすることをお勧めします。 推薦状は、候補者を介さず、直接VIRMP協会へ送られることになります。よって、候補者は、自分のサインインページから、推薦状が提出されたかをみることはできますが、中身を見ることはできません。 推薦状がもしも期限ギリギリまで揃っていない場合は、書いてくれる人が忘れている可能性を考慮して、リマインドを送ることをお勧めします。もしも推薦状が申し込み締め切りまでに間に合わなければ、実質どこの学校ともマッチしない可能性が高いので気をつけましょう。 2024年1月8日申し込み締め切り この日が、上記に述べた2点(応募するプログラム及びパケット)のデッドラインになります。この2点以外にも、大学固有で必要な提出書類がある場合もあるので、しっかりと確認しましょう。 この申し込みが終わったら、次の締め切りまで何をするのでしょうか。 この間には、面接を受けたり、どのプログラムに行きたいか(もしくは行きたくないか)を決めるための情報収集を行います。 面接のオファーは大学側からくることが多いです。オファーをもらうということは、大学側があなたに興味がある証拠です。もしも面接のオファーが来なかった場合は書類で「可能性が低い」と捉えられた可能性が高いです。(ローテーティングインターンには面接を行わないことが一般的です) 日本から応募する場合、自分もそうでしたが、「どこでも良いから入れてくれ」状態になりがちです。実際そうなのですが、面接をする側としては、「どこでも良いならウチでなくてもいいな」と感じてしまう可能性が高いので、しっかりとプログラムの特徴を把握し、「このプログラムで勉強したいです」と伝えることをお勧めします。 2024年2月16日候補者のランキング締め切り マッチング最後の締め切りです。 ここでは、面接などで得た情報や感触をもとに、どの大学に行きたいかの順番を決めます。 「この大学には絶対に行きたくない」という場所があれば、その大学をランクから外すことで絶対にそこにマッチする可能性は無くなります。 また、何らかの事情によってマッチングから手を引きたい場合(来年から働けなくなる、など)はここで「withdraw」することで、どこにもランクしていない状態にすることができるので、ペナルティなくマッチを中断することができます。 万が一、マッチしてしまった大学で働けなくなった、という状況が起こった場合、マッチングプログラムに次から3年間申し込みすることができなくなる「ペナルティ」が課されることになるので注意しましょう。 2024年3月4日マッチ結果発表 候補者のランキングの後に、大学側の候補者のランキングが行われます。これによって、マッチングのアルゴリズムに沿ってだれがどこの大学のプログラムに入るかが決定することになります。 もしもマッチできなかった場合、スクランブルと言って、マッチできなかった候補者とマッチできなかった大学の個々の採用が始まります。スクランブルは、もはや早いもの勝ちと言ってもおかしくないシステムなので、自分から大学に積極的に連絡をとりに行く必要があります。 また、連絡が来る可能性もあるので、電話やメールにすぐに対応できるようにしましょう。 2024年3月18日情報開示 ここで、定員割れしたポジションの情報が、マッチングに申し込んだ人以外にも開示されることになります。誰でもあいたポジションを狙いにいける期間ということです。 終わりに この記事でマッチングのシステム(どの時期に何をしなければいけないか)を理解していただけたでしょうか。候補者としてやらなければいけないことはそこまで多くありません。ただ、様々な情報が飛び交ったり、他の人の話に流されたりと、とてもストレスがかかる時期と言ってまちがいないでしょう。 準備をしっかりすることで、少しでもチャンスが大きくなる可能性があります。寒い時期で辛いですが、みなさん頑張ってチャンスを掴んでください。

  • 【犬猫呼吸困難の原因11種類】病態から理解する犬猫の病気

    【犬猫呼吸困難の原因11種類】病態から理解する犬猫の病気

    【呼吸困難の原因】についてのインスタグラムの投稿です。 呼吸困難は11種類の病態に分けることができます。 解剖学的にどこに問題があるかで、安定化のアプローチが異なってきます。 これらを呼吸様式や聴診、身体検査、TFASTからこれらを分類することで、命の危険がある状態の患者さんの安定化方法が見えてきます。 安定化後のさらなる検査によって診断を絞っていきます。病態による分類ごとの鑑別疾患リストがあれば、どんな検査が必要になるかもプランが立てやすくなります。 11種類も多い!と思われるかもしれせんが、一つ一つ病態を理解すれば、どうして神経系の病気と呼吸器の異常がつながるか、などがわかるようになります。 View this post on Instagram A post shared by みけ🇺🇸と学ぶ ER/ICU動物看護 (@eccvet_mike) View this post on Instagram A post shared by みけ🇺🇸と学ぶ ER/ICU動物看護 (@eccvet_mike) \この記事のハイライト/☆​呼吸困難の原因を11種類に分類する☆各分類に含まれる疾患をイメージする \関連記事/☆呼吸困難の原因11種類(前編)☆上部気道疾患☆下部気道疾患☆神経原性呼吸困難☆胸腔内の疾患☆胸壁の疾患(後編)☆胸腔外の疾患☆肺実質 ☆心原性☆肺血栓 ☆血管系 今回の投稿がためになった!面白かった!という方は見返せるようにインスタグラムで保存やいいね!もよろしくお願いしますm(_ _)m

  • 犬・猫の呼吸困難②11カテゴリーに分けて考える

    犬・猫の呼吸困難②11カテゴリーに分けて考える

    はじめに 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、2023年現在アメリカの大学で獣医救急集中治療(ECC)専門医になるためのレジデントをしています。 この記事では、新人獣医さんに向けて、呼吸困難の症例がきた時の診断までの思考プロセスをご紹介します。このプロセスをしっかりと理解し、鑑別疾患を上げて順序立てて診断を組み立てて行く事で、呼吸困難患者さんに向き合うのが怖くなくなります。 犬・猫の呼吸困難①では、なぜ診察の際に「ちゃんと考える事が大事か」を説明しました。犬・猫の呼吸困難②では呼吸困難の原因11つのカテゴリーをご紹介します。このカテゴリーに当てはめる事で、患者さんをどう安定させるかのヒントを得る事ができます。臨床現場で直結して役に立つ内容を、アメリカのトレーニングで学んだ事や経験を盛り込みながら解説します。①-④まで最後までご覧ください。 呼吸困難患者さんの診察のゴール 呼吸困難総論の最初の記事なので、最初に獣医師の仕事としてのゴールについて書きます。 私たちのゴールは、3つです。 アメリカの救急集中治療科の役割は、主に①になります。そして②と③は内科が専門とする領域になります。 全ての呼吸困難は、11つのカテゴリーに分類する事ができます。①は、呼吸困難の原因をこの11のカテゴリーのどれにあたるのかを即座に判断し、それに応じた安定化を行うという工程になります。 さていよいよ、11カテゴリーをご紹介していきます。 頻呼吸を11カテゴリーに分けて考える 呼吸が速い、努力呼吸の原因はこれら11個のカテゴリーに分類できます。最後のlook-alikeとは、痛み、酸塩基のバランスの乱れ、興奮、敗血症、など、呼吸器や換気以外の原因が含まれます。 呼吸器の症例を見たときに、最初のゴールはこの11個のカテゴリーのどれに当てはまるかを推測することになります。 このカテゴリーの中に、様々な病態が含まれます。具体的な疾患を診断する前に、11つのうちどれに当てはまるかを分類する事で、次のステップ、診断(どこにフォーカスを当てるか)や安定化の方法が異なります。 上部気道、下部気道、肺実質のおさらい それでは、11個を上から順に説明して行く前に、上部気道、下部気道、肺実質のおさらいだけしておきます。 呼吸器は、上部気道、下部気道、肺実質の3つで構成されます。呼吸困難の全てがこの3つに分類できれば簡単なのですが、呼吸器以外の疾患によっても呼吸困難が生じるので、11カテゴリー全ての可能性を考慮する事が重要です。 それではいよいよ、①からざっくりとカバーしていきます。もっと詳しく勉強したい方は、リンクからその疾患に特化したページもご用意しているので、ご覧ください。 ①上部気道閉塞: upper airway 上部気道閉塞の異常で代表的なのは、短頭種気道症候群です。外鼻孔狭窄、軟口蓋過長、気管低形成とといった、気管支手前までの気道が狭くなる病気の総称です。(短頭種気道症候群に関してはこちらのページで詳しく解説しているのでご参照ください) 他には、鼻腔内ポリープ、腫瘍、異物、喉頭麻痺、喉頭虚脱、気管虚脱などの病気があります。 上部気道閉塞を患った患者さんは特徴的な呼吸をします。聴診器を使わずにも聴こえる、ストライダーやスターターという異常呼吸音を出します。呼吸様式、聴診に関してはこちらの記事で解説しています。 上部気道閉塞を引き起こす代表的な疾患 ②下部気道閉塞: lower airway 下部気道疾患の代表的な疾患 肺胞に入るまでの細い気管支に炎症などの異常が起こることで呼気努力が生じるのが特徴的です。お腹で押すように、吐く時に力を入れます。呼吸様式は、吸う時間に比べ吐く時間が長くなることも特徴的です。聴診では、笛の音の様なウィーズが一般的に聞こえます。 猫は喘息が重症になると開口呼吸をします。 慢性気管支炎や猫喘息の原因は様々です。環境的な要因が関与していることもあります。 ③肺実質疾患: parenchymal diseases 肺実質の異常に含まれる代表的な疾患 誤嚥性肺炎やケンネルコフなどの肺炎がよく見られる代表疾患です。他には、ARDSやALIなどの肺炎、寄生虫やカビ感染、異物の混入などによる肺炎、免疫疾患である好酸球性肺炎などもあります。 呼気吸気にかかわらず呼吸数が速くなることが多いです。感染性の場合、呼吸様式の変化だけでなく、湿性の咳をしたり、発熱などの他の症状を呈することもあります。酸素化機能が低下するため、重度の場合、チアノーゼが見られることもあります。 ④胸腔内の異常: pleural diseases 胸腔内の異常に含まれる代表的な疾患 胸腔内で何かが大きくなる/増えることで肺が広がるスペースがなくなり、換気不全になります。うまく換気できないことで体内にCO2が蓄積することから呼吸数が上昇します。 猫では、胸水によってparadoxical componentといって、胸とお腹の動きが相反するような呼吸をすることが多いといわれています。 胸水の原因も様々で、腫瘍、出血、感染、乳糜、心臓病(犬では右心不全、猫では左心不全でも生じる)、特発性などがあります。また、気胸と言って、胸腔内に空気がたまる病態、胸腔内の腫瘍の増大においても肺がうまく膨らめないことによって頻呼吸が生じます。 胸腔内疾患に関してはこちらで解説していきます。 これらの異常は、患者さんにストレスをかけてレントゲンを撮影する前に、FASTスキャンができれば簡単に検出することができます。必要に応じて治療的胸水抜去を行い、安定化してからレントゲンを撮れば、患者さんが急変するリスクを減少できます。 ⑤胸腔外の異常 胸腔外の異常とは、例えば腹部の腫瘍が増大/GDV/腹水などで腹部から胸腔を圧迫、肺が拡がれなくなるような場合を指します。お腹からの圧力が原因の場合は、GDVであれば減圧、腹水であれば腹水抜去などそちらの原因除去を優先させます。 しかし、呼吸器の病気を合併している場合もあるので、原因と思われたものが解除された後の再評価も非常に重要です。 ⑥胸壁の異常: body wall 胸壁の異常の代表疾患…

  • アメリカ節約生活/シェアハウスをするか迷っている方へ

    アメリカ節約生活/シェアハウスをするか迷っている方へ

    はじめに 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務し、2020年現在アメリカの獣医大学で救急集中治療(ECC)の専門医を目指してインターンをしています。 2020年夏に、アメリカに引越し、現在獣医学生一人、彼女の犬と猫と1年間暮らしました。この記事では、ルームメイト作るか作らないか迷っている方に、1年間過ごしてみた感想をまとめて行きます。 シェアハウスは1度は体験してみるべきだと思う理由 私が1年ルームメイトと過ごしてみた感想は、最高だった!!です。 個人差はあると思うのでもちろん全員が全員最高の経験ができるわけではありません。私は運がいいことに、獣医学生がたまたまルームメイトを募集しているのを大学のメーリングリストで見つけて応募したのです。 何が最高だったか。 アメリカで右も左もわからない私を一番助けてくれたのはルームメイトでした。獣医学生なので、獣医の話もできます。クリニックでこんなことあってさー、と話せるのも本当にありがたかったです。 また、休みの日がかぶれば、一緒にカフェに行ったり、ご飯を食べに行ったりしました。 サンクスギビングやクリスマス、ニューイヤーも一緒に過ごしました。 とにかく、次の大学では彼女がいなくなると思うと、本当に寂しいです。 ともあれ、こんな最高な経験ができる可能性もあるので、事前に大丈夫そうな相手か見極めて1度はシェアハウス試してみてもいいと思います。 シェアハウスのメリット インターンのお給料は非常に安いです。アメリカで生活するには、贅沢ができません。私は家賃が安いということもあり、シェアハウスに申し込みました。シェアハウスのメリットについて以下にまとめます。 こうしてみると、ルームメイトのメリットはかなり大きいです。特にインターンのお給料にはありがたいものです。 家賃や光熱費が安くなるだけではなく、リビングをシェアして使うので、共有スペースは広くなります。 家に帰って誰かがいる安心感もいいですし、一人だったら全部自分でやらなければいけない家事(ゴミ捨て、食器の片付け)も分担できるので自分の時間が増えます。 また、車が故障した時など、フットワーク軽く迎えに来てくれたり、彼女の帰省で猫の面倒をみたり、もちつもたれつ(私はもたれっぱなしでしたが)、助け合うことができます。 イベントを一緒に過ごすことで、アメリカではこんなことするよーっていう話なんかも盛り上がりました。 シェアハウスのデメリット デメリットは以下だと思います 生活音はどうしても無くせないので、もちろん朝ルームメイトの行動する音で目が覚める、などはありました。私はそんなに気になりませんが。 どちらかがすごく綺麗好き、だとギャップがすれ違いの原因になるかもしれません。綺麗好きの方は常にストレスを抱えることになるので。 私はそこまで神経質ではなく、現在のルームメイトも私と同じくらいのレベルだと思うので、特に喧嘩になったことなどはありません。 綺麗好きレベルのあった人を見つけるのは重要かと思います。 好き放題できないというのは一つのデメリットです。プレゼンの練習で声を出したいけどちょっと恥ずかしい、音楽ガンガンかけたいけどかけれない、ということはあるかもしれません。 相手がパーティ大好き、人を家に招くのが好き、だとデメリットは大きいかもしれません。普通、獣医学生や真面目な学生であれば、そこまでひどいことはなと思いますが、契約する前に見極めることが重要です。 これは聞いた話ですが、ルームメイトが光熱費を滞納していて電気が止まったということもあります。信頼をおけるルームメイトを見つけましょう。 決めるときの注意点 実際に一度あって話すことができれば一番いいと思います。相手のみため、性格、を観察して合う、合わないを判断します。 部屋は写真で見るだけではなく実際にみにいくのがいいと思います。絨毯がすごく汚れていたり、実際結構汚かったりするかもしれないので。 私は、ルームメイトは獣医学生ということをあらかじめ知っていたので、知り合いに、あの子どんなこ子?って聞きました。それで悪い話を聞いた場合は気をつけた方がいいかもしれません。 パーティ好き、うるさい子は気をつけた方がいいです。ストレスのもとになります。 選び方のコツ 私の数少ない経験と、友人から聞いた話からの推測にはなりますが、私が思うルームメイトの選び方のコツをご紹介します。 インターンやレジデントでメリカへ行かれる場合は、静かに勉強したいという方が多いのではないかと思います。この様な条件を求めている場合は、同職(獣医や獣医学生)もしくは似た様な職業(医者やナーススクールの学生)で探すのがおすすめです。 これらの職業の学生さんは一般的に、大半の時間一生懸命勉強していることが多いからです。 そして、パーティ好きなタイプか、と言う点は必ず抑えておきたい点です。友達をしょっ中連れてくるタイプなのか、などは入居を決める前に下調べをしておく必要があります。ルームメイトに苦しまされたと言う経験談をたまに聞くことがあるので、もちろん注意は必要ですが、アメリカの高い学費を払って大学に行っている様な人は信頼できる可能性が高いです。 まとめ シェアハウスは一度は経験してみるべきだと思います。様々なメリット、デメリットがありますが、決めるときは慎重に、相手や部屋をよく偵察してから決断しましょう。私はルームメイトの存在で、アメリカでの生活は大きく変わりました。

  • アメリカ獣医 インターンのお給料と生活費

    アメリカ獣医 インターンのお給料と生活費

    はじめに 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務し、2020年現在アメリカの獣医大学で救急集中治療(ECC)の専門医を目指してインターンをしています。 引越し、海外生活を始めるのに、お金の不安はつきものだと思います。この記事では、私が実際にアメリカの生活でかかっている費用についてご紹介します。ざっくり何にどのくらいの費用がかかって、出納がどのくらいかも大公開します。 2022年レジデントバージョンはこちらからご覧ください。 2020年現在 2020年の夏、コロナが爆発した年に私の最初のインターン生活が始まりました。 2020年の米ドル円相場は、コロナ・ショックを受けて3月まで大きく変動しましたが、それ以後はじりじりと米ドル安・円高基調となりました 私が1年目をアメリカで過ごしていた際は1ドル105-108円でした。 私がインターンをしている街について 私が生活している地域は、人口7万人の小さなカレッジタウンです。畑が一面に広がって、というほどの田舎ではないですが、街はコンパクトで、休日に遊びに行く場所はあまり多くありません。 以下の様な環境になります。 私の生活費 私のお金のやりくりをまずご紹介します。 インターンなので、給料はかなり低いです。また、私の大学は他の大学に比べて特に安いです。都会の大学や、物価が高い地域では、その分お給料も上がります。みんなにこれでやっていけるの?と聞かれますが、生活費も安くすんでいるので、引越してから生活が落ち着けば、出費も減り、十分やっていけました。 私がラッキーだったのは、ルームメイトのご両親が購入したアパートメントに住めていたということでした。そのため、月額かかるはずの光熱費、水道代、wi-fiなど全て込みの契約にしてくれていたのです。 アメリカに移住するときに、保険やら車やら、大きなお金が必要になました。150-200万円くらいは必要でしょうか。(中古車購入、自動車保険、健康保険など) ショッピングや化粧品にあまりお金をかけないタイプなので、自炊用の食品だけは値段を気にせず食べたいものを購入しています。外食は月に1-2回程度、sushi レストランに行っていたくらいです。 よって、だいたい月1000ドル(ざっくり10万円)くらいで生活ができていることになると思います。 家賃 都会と比べると、家賃は相当安いです。ざっくりですが、私の地域の家賃は、 アメリカは広いので州や地域によって家賃は幅広いです。 Cost of living in #8212;と検索すると、家賃から光熱費、スーパーで売られているジャガイモの相場まで教えてくれます。これによると、1 bed room ペンシルベニア大学で働いている友達は、in centerで17万円のいい家に住んでいます。 光熱費、Wi-Fiもろもろ合わせて100-200ドルくらいです。シェアハウスをするなら光熱費も割り勘になりので安く済ませられます。 初期費用 車は中古車を12,000ドル(2015年 Toyota yaris)で購入しました。 健康保険は、大学指定で自費で入らなければなりません。年間20万円くらいです。 自動車保険は初年度なのでかなり高額になります。車購入の手順はこちらで詳しく説明しましたが、ソーシャルセキュリティナンバーや、自動車の免許がなく入れる保険を選ぶと、年間15-20万円くらいになります。 アメリカでは車検や重量税がありません。一度車を購入してしまえば、定期的に必要な費用は、自動車登録料、自動車保険、ガソリン、パーキング、メンテナンスくらいです。パーキングは、都会や屋根付きなどこだわりがなければ基本的には無料。日本と比較すると維持費は安いです。 食費 日本と比較すると、 外食 アメリカの外食は高いです。どんなにクオリティを落としても、ランチで基本10ドル以上。テイクアウトで家に持ち帰れば、チップ分は安くなりますが、サンドウィッチのコンボで15ドルなどが当たり前です。ディナーはお酒飲まずに15-20ドル以上することが多いです。 なので節約する場合は外食には頼れません。 強いて言うなら、お店も量はたっぷりあります。ランチで買ったものを半分持ち帰って夜ご飯にも持ち越すと2食分になるので、それならお財布的には許容範囲かもしれません。 スーパーで買う食材 日本と売っているものや単位が違うので、比較が難しいですが、グローセリーにかかる費用は大体日本と変わらないと思います。アメリカの方が野菜は安いイメージです。お肉はとにかくでかい。 アジアンマーケットの食材:よくアジアンマーケットを利用しますが、日本の調味料などは2-3倍以上します。お醤油、キューピーのマヨネーズ、おたふくソースなどは大体5ドル以上です。レトルトのカレー、炊き込みご飯のもとや、クックドゥーの麻婆豆腐などが手に入りますが、大体これも5ドル以上します。冷凍食品の餃子などもありますが、それも6-7ドル以上です。日本の安いグローセリーは本当に貴重です。 グローセリーの使い分けが重要です。例えば、Walmartはなんでも安く手に入りますが、野菜や果物などは質がよくありません。PublixやSAFE WAYは日本の成城石井的な感じでしょうか。値段ははりますが、店内は綺麗で野菜が新鮮だったり、中にデリがありサンドウィッチなどをその場で作ってもらえます。なんと言っても店員さんがすごく教育されていて、みんな感じよく話しかけてくれます。 生活費 光熱費/wifi 冷房がフルでかかっている時は、光熱費は100ドル/月を超えます。 水道代は30ドルほど。アパートによってはゴミの収集代がかかります。 wifiはプランにもよりますが、50ドル前後が相場だと思います。…

  • 【アメリカでペットと暮らす方】わかりやすく犬・猫のノミ予防に関して説明します

    【アメリカでペットと暮らす方】わかりやすく犬・猫のノミ予防に関して説明します

    本記事の内容 外に出なくてもノミの予防が必要な理由 駆虫法/予防法 まとめ 私は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。この記事では、なぜ犬と猫のノミダニ予防が必要か、どのような駆虫/予防法があるかをご紹介します。 [read_more id=#8221;1#8243; more=#8221;Read more#8221; less=#8221;Read less#8221;] 外に出なくてもノミの駆虫が必要な理由 部屋が綺麗でもノミはどこからでも入ってくる ノミが媒介する病気、瓜実条虫(tape worm)、ノミアレルギー ノミの吸血による病気 部屋が綺麗でもノミはどこからでも入ってくる 外に出ないからノミの心配なんかいらない、とよく言われます。 外に出なくても、ノミはジャンプして、同居犬の犬に、もしくは靴を介して簡単に家の中に入って来れます。 瓜実条虫 ノミが媒介する病気の一つとして、瓜実条虫(tape warm)があります。保護猫の便からよくみられます。成猫でも実は結構見ることがあります。 治療法ですが、一般的に使われているレボリューションやシンパリカはノミの媒介を抑えることはできるが、瓜実条虫の駆虫はできません。 アメリカではよく使われる、Panacur (fenbendazole)によって既に感染している瓜実条虫を駆虫します。ノミ駆虫薬によって更なる瓜実条虫の侵入を防ぎます。 ノミアレルギー 皮膚のアレルギーの最も多い原因がノミアレルギーです。食事でも、花粉でもなく、ノミが原因で痒くなり、炎症が引き起こされたりします。 ペットが痒くなると、食事制限したり、アレルギーテストをしたり、しますがまず最初のステップとしてはノミの可能性を除外するということになります。 ノミの吸血による病気 【事例】 ノミの吸血による病気、それは重度な貧血です。 元気がないと行って来院した1歳のわんちゃん。歯肉の色が真っ白で、重度な貧血がありました。 そのわんちゃんが乗ったあとの診察台には、大量のノミの糞が散っていました。オーナーさんは駆虫薬を投与したとは言っていましたが、どこの会社のものだったかはわからないとのことでした。 本来、他の病気を除外した上で治療を始めますが、オーナーさんの費用の関係上、経験的な治療を行うことになりました。 すぐにCapstarという即効性のあるノミ薬および、シンパリカという1ヶ月間効果のある駆虫薬をを投与後、輸血をすることになりました。 無事輸血を終えたその犬は、次の日にはご飯をガツガツ食べるようになって帰って行きました。 ちなみにですが、輸血+入院+処方、その他諸々で結局、10万円近くはかかったと思います。 駆虫法/予防法 Capstar レボリューション vs シンパリカ Capstar 最も即効性がノミの駆虫薬です。投与から30分でノミが死に始めます。 このスピードが大事なのは、ノミは寄生している間にも無数の動物の体表に卵を産みつけているからです。いち早く、成虫を駆除する必要があります。 24時間程度の効果なので、必ず長期的に予防できる薬にシフトして行きます。 レボリューション vs シンパリカ (犬) レボリューションもシンパリカも、ノミ、ダニ、フィラリア症をカバーします。 猫にはレボリューションプラスがお勧めです。シンパリカは猫に投与できません。 犬ではシンパリカをお勧めします。即効性(4時間後から効果)、月一回の投薬、安い、マダニにも有効という理由です。 レボリューションプラスやブロードラインよりも安いです。レボリューションは3ヶ月に1回のブロードラインは忘れる可能性が高くなるのでお勧めしていません。 まとめ…

  • 【アメリカでペットと暮らす方へ】猫のフィラリア予防についてわかりやすく解説します

    【アメリカでペットと暮らす方へ】猫のフィラリア予防についてわかりやすく解説します

    本記事の内容 猫のフィラリア予防がアメリカで推奨されている理由 予防法 まとめ 日本では猫のフィラリア予防は浸透しつつありますが、いまだに予防率はとても低いです。一方アメリカでは猫のフィラリア予防は強く推奨されています。この記事では、その理由と、予防の方法に関してご紹介します。 [read_more id=#8221;1#8243; more=#8221;Read more#8221; less=#8221;Read less#8221;] 猫のフィラリア予防がアメリカでは推奨される理由 フィラリアは蚊が媒介する、血管内に生息する寄生虫 猫のフィラリア症は早期発見しにくい猫 猫で発症した場合、症状なしか突然死の2択 フィラリアは蚊が媒介する、血管内に生息する寄生虫 犬で感染が成立する地域(蚊がいてフィラリア症が流行している地域)では、猫にも同様の感染リスクがあります。 フィラリアは、感染動物を吸血した蚊が感染してない犬および猫を吸血することで媒介されます。 血管内で30cmもの長さに成長し、血液の流れを妨げたり、肺にダメージを与えます。 猫のフィラリア症は早期発見しにくい 猫と犬のフィラリア症の違いは、猫ではせいぜい1-2匹の成虫しか寄生しないことです。 スナップテストと呼ばれる、簡易テストで検出するのは「メスフィラリア成虫への抗体」です。つまりその猫に寄生しているフィラリアがオス1匹だった場合、検出されません。 PCR検査と言って、寄生虫自体のDNAを調べる手段もありますが、寄生する数が少ないことから、検査で陽性を確認するのが犬よりも困難になります。 猫で発症した場合、症状なしか突然死の2択 猫で感染が成立した場合、症状なしか突然死の2択になります。 大きな理由としては、犬のように軽度な症状で、早期発見して治療に進むことができないからです。 もしも予防をすることで突然死のリスクが防げるのであれば、万々歳ではないでしょうか。 猫のフィラリア予防方法 まずは陰性の確認から レボリューションが全部入り(ノミダニ、フィラリア) シンパリカは猫には投与不可 プレスクリプションがあれば、chewyで配送サービスが利用できる まずは陰性の確認から 年齢にもよりますが、大人の猫で今から予防を始めたい、という場合は必ず現在感染していないことを確認する必要があります。 そのため、普通はフォラリアの予防薬はアマゾンなどのネット販売では購入できません。診察を受けて処方箋が必要になります。 レボリューションが全部入り 犬猫のフィラリア症予防薬にはたくさん種類がありますがレボリューションをお勧めします。 日本でも広く使われています。6週間以上の猫から投与可能です。ノミ、ダニ、消化管寄生虫、の駆虫およびフィラリア症の予防ができます。 犬ではシンパリカというものがコスパがよく、幅広い寄生虫をカバーしているためお勧めしますが、猫には投与できないので注意してください。 レボリューションの値段は、大体6パック(半年分)で85ドルくらいです。 処方箋があればChewyというオンラインファーマシーで受け取れる フィラリアを含む予防は、陰性の確認後に予防を始める必要があります。よって、オンラインファーマシーを活用する際にも処方箋が必要になります。 自宅までの配送サービスは便利ですね。 まとめ 猫のフィラリア症は予防することが推奨される 症状なしか突然死の2択なら、予防しましょう フィラリアの陰性を確認してから予防を開始しましょう 猫にはレボリューションがお勧め 処方箋をもらえば、自宅までの配送サービスを利用可能です 今回の記事をご参考に、ご家族、かかりつけの獣医さんとよくご相談していただけたらと思います。 [/read_more]

  • 獣医学を英語で学ぶメリットとは

    獣医学を英語で学ぶメリットとは

    この記事の内容 私は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、2021年現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。 この記事では、英語で情報収集ができることで様々なアドバンテージがある!ということをご紹介していきます。アメリカで働くつもりはなくても、英語で勉強できるということは大きなメリットがあります。どんな良いことがあるかこの記事でご紹介していきます。 英語で獣医学を学ぶメリット 情報入手に関して 英語を読む能力に関して というように、メリットいっぱいです。 英語で獣医療が学べるようになると、米国専門医が作った無料で落とせるガイドラインや、有益なサイトがたくさん読めるようになります。 例えば、有名どころのSmall Animal Internal Medicineですが、英語で最新号が出て、日本語版が出るのは数年後になります。その頃には最新の知見ではなくなってしまいます。 もし英語で読もうとしたら、もちろん最新版は獣医の図書館にも並びますし、オンラインでも最新の書籍を落とせるようになるのです。 アメリカ専門医は、「教育」に重きをおくので、持ってる情報を包み隠さず全部出してくれる人が多いです。無料で良いサイトがたくさんあります。英語で学ぶのにおすすめ無料サイトをまとめた記事がこちらです。 英語で読むのが無理と思っている方へ 私は初め英語読むのが大っ嫌いでした。同期がせっせと論文を読んでいるのを横目に日本語の雑誌を眺めていたのをよく覚えています。 英語を訳している時間がもったいない、と思われるかもしれません。急いでいる時は日本語の方が手っ取り早いこともあります。私もそう思っていました。 ただし、情報元がわからないまま、日本語で探し続けていると、多方面からいろんな答えが出てくることがあり、どれを信じて良いかわからなくなることがあります。 その場合、逆に時間がかかってしまったり、不安が残りながら治療方針を決定をしていくことになります。 それであれば、寄生虫はこのガイドライン。ワクチンはこれ。腫瘍はこれ。というバイブル的な本またはサイトを決めてしまって、頑張って英語になれていく方が長期的に見たら時間短縮になります。 また、専門用語がわかるようになることで、英語でセミナーが見れたり、論文検索のスピードが上がったり、海外で働くことにつながるなど。将来の投資にもなりますね。 私の場合 私は、英語で勉強し出したのは、HopperのSmall Animal Emergency and Critical Careという教科書に出会ってからでした。今まで見たことのない情報がたくさん盛り込まれていたことに感動して、この本で勉強していくことに決めました。 そこからは、この教科書のリファレンスをたどったり、Small Animal Internal MedicineやSurgeryを英語で読むようにし始めました。すると徐々に英語のハードルが下がってきたのです。 今は、論文を読むのが楽しいと思えるようになり、英語を読むのがさほど苦ではなくなりました。毎日、最新の知見が手に入るのも英語で学習するからこそできることです。 まとめ

  • 【アメリカでペットと暮らす方へ】中高齢猫の健康診断と必須ワクチンについてわかりやすく解説

    【アメリカでペットと暮らす方へ】中高齢猫の健康診断と必須ワクチンについてわかりやすく解説

    本記事の内容 中高齢(7-8歳以上)猫の健康診断 推奨される定期検査/予防 身体検査 隠れた病気を早期発見するための検査 予防接種 獣医さんの予約を取る前に まとめ 私は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。この記事では、アメリカでおすすめされる中高齢猫(7-8歳以上)の定期チェックについて説明します。 ペットを飼うと、いろんな病気、いろんな予防に関する知識が必要です。このページを通して、英語が苦手な方でも、どんな検査や予防が必要かをしっかりと理解した上で動物病院で意思決定ができるようにお手伝いできたら幸いです。 [read_more id=#8221;1#8243; more=#8221;Read more#8221; less=#8221;Read less#8221;] 中高齢猫(7-8歳以上)の健康診断 おとな猫も1年に1度以上は健康診断のために動物病院へ行くことをおすすめします。基本的には日本と同じです。大きな理由は以下の3つになります。 獣医さんに身体検査してもらえる 血液検査、尿検査で隠れた病気を早期発見できる 必須の予防を済ませるため 推奨される定期検査/予防 1年に1度、動物病院を訪れた時に推奨される中高齢猫への検査/予防は以下になります。 身体検査 血液検査 甲状腺ホルモンの検査 尿検査 予防接種(狂犬病、猫混合ワクチン) 身体検査 毎日ペットを見ていると、これは異常なのか、それとも正常なのか、分からなくなることはよくあることです。外傷による骨折だったり、急に吐きまくっている、など、劇的な症状が急に出てきたら間違いなく異常だと判断して動物病院に連れて行かなくては。となると思います。 しかし、ゆっくり変化する慢性的な変化の場合、どこからが異常で、検査が必要なのか。治療が必要になってくるのか。ご自身での判断が難しくなるところかと思います。 例えば、 元々痩せ気味だけど、ここのところさらに痩せた?それともこの子にとっては普通? 元々食が細い方だけれども、最近さらに食欲が減った? 普段から抱っこされるのが嫌いだけど、触られるのすら嫌がっている? 歩き方がおかしい?ふらついている? など。そのような時に、定期的に獣医さんという第三者の目から客観的に評価してもらうことが非常に重要になってきます。異常を早い段階で気付けることで、早期治療、寿命を伸ばしてあげることも可能かもしれません。 隠れた病気を早期発見するための検査 血液検査:隠れた腎不全、肝臓障害、を早期に検出できます。腎臓病は特に早期発見によって、腎不全の進行を緩めるためにできることがあります。 甲状腺ホルモン:7歳以上の猫には毎年の検査が推奨されます。早期発見、早期治療できることで合併症の進行を遅めます。 尿検査:中高齢から、猫は腎不全のリスクが高まります。血液検査で検出できない早期の腎不全や、尿感染を発見できます。 予防接種 猫に必須の予防接種(Core vaccine) 狂犬病 (Rabies) 猫混合ワクチン(FVRCP) 任意の予防接種(Non core vaccine) 猫白血病ワクチン(FeLV) コアワクチンと呼ばれる必須のワクチンは、かかると死亡することもある恐ろしい病気を予防するためのものです。若い猫は免疫力が低いので、ワクチンでサポートしてあげる必要があります。 狂犬病ワクチン 狂犬病ワクチンは、日本と違い、猫でも法律で定められる必須のワクチンとなります。必ず、遅滞なく接種するようにしましょう。猫の狂犬病についてはこのページを参照。 猫混合ワクチン(FVRCP)…

  • アメリカでペットと暮らす方必見!【アメリカ獣医大学の治療費】ペットの健康保険は入るべき?

    こんな悩みを解消 アメリカでペットの健康保険に入るべきか知りたい ペットが病気になった時、治療費はいくらくらい? 費用はどうやって支払う? 私は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。ペットと一緒にアメリカに移住して来られた方のこんな悩みを解決します。今回のテーマは、ペットの治療費について、大学病院の費用を中心にお話ししていきます。 [read_more id=#8221;1#8243; more=#8221;Read more#8221; less=#8221;Read le 本記事の内容 獣医大学病院と一般の動物病院との費用の違い アメリカの獣医療にかかる費用 獣医大学病院の支払いについて 一時的に支払い能力がない場合(Carecreditについて) アメリカでのペットの健康保険について まとめ 獣医大学病院と一般動物病院との費用の違い 地域のホームドクターよりも大学動物病院の方が高い ホームドクターができることは基本的に予防+α 大学の動物病院には専門医がいて、人医療と似たシステム 大学病院は、teaching hospitalなので一般の専門医がいる病院よりも安いと思われて来院される方が多いです。しかし、それは間違いで、エマージェンシーや専門診療科の診察は、一般病院より、はるかに高くなります。なぜ高くなってしまうのかというと、専門医がいることがその要因として挙げられます。診療科にもよりますが、大学病院が専門医を1人を雇うのに、年間で2000-4000万円くらいの人件費がかかります。そんな専門医が大学病院には何十人もいるのです。そしてMRIやCTなどの高度医療設備にも維持費がかかります。そのため、大学病院の専門診察は、一般動物病院よりも高額になってしまうのです。 アメリカの獣医療にかかる費用 予防や健康診断は日本の病院と同じくらい ペットが病気になった時の医療費は、日本よりもはるかに高い 大学病院は、一般動物病院より高い 唯一CPは、大学病院も一般動物病院も同じくらい ペット保険は、超おすすめ! 予防や健康診断にかかる費用は日本の病院と同じくらいです。ワクチンに関してはアメリカの方が安いです。狂犬病、混合ワクチンは1年でそれぞれ20ドルもかかりません。(診察料は、別です。) 基本的に日本での動物治療に関する費用は、破格です。アメリカの大学病院では、日本の獣医療の2-3倍以上はかかってしまうかと思います。そのため、先に結論をいうと、保険に入ることを強くおすすめします。 私の大学病院の相場としては、 エマージェンシー診察料 +初期安定化(痛み止めや鎮静薬):300ドル 血液検査 :150ドル レントゲン(1カ所):100ドル 腹部超音波 :300ドル 1泊点滴入院 :200ドル(翌日の朝に2泊目の費用が発生) 他の科の診察料 :100-150ドル 内科で複雑な病気を内視鏡やCTを使って診断した場合:2000-3500ドル 腸管内異物などの緊急手術:4000-6000ドル MRIの撮影 :2500-3500ドル 椎間板ヘルニアの手術:5000-6000ドル ※あくまで参考価格になります これは、大学動物病院の価格で、一般病院よりも高いです。専門医による最善の治療を受けたい場合は、大学病院に行かれるのがおすすめです。 大学病院の費用が高いため、安定化や診断までして、かかりつけで手術、というパターンもあります。おそらくですが、消化管内異物の手術であれば、2000-2500ドルくらいです。(地域にも動物病院にもよるのであくまで目安です) ちなみにですが、全員がこのような高額の医療費を払えるわけではないので、残念ながらアメリカでは治せる病気でも安楽死になってしまうことが少なくありません。このような万が一の時に備えて、みなさんペットの保険に入ることをおすすめします。 獣医大学病院での支払いについて 問診、身体検査…

  • 【アメリカでペットと暮らす方必見!】いざという時に役立つ!かかりつけ病院をつくるべき大事な理由とは⁉︎

    【アメリカでペットと暮らす方必見!】いざという時に役立つ!かかりつけ病院をつくるべき大事な理由とは⁉︎

    本記事の内容 かかりつけ病院をつくるメリット 担当獣医さんをつくるメリット 実際に病院へ行ってみましょう まとめ 私は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。ペットと一緒にアメリカに移住してきた、もしくはアメリカでペットを飼っている方には、かかりつけ病院と担当の獣医さんをつくることを強くお勧めします。この記事では、その理由と、実際にかかりつけ病院をどのように活用できるかをご紹介します。 [read_more id=#8221;1#8243; more=#8221;Read more#8221; less=#8221;Read less#8221;] かかりつけ病院をつくるメリット ペットのコンディションの記録が一箇所にまとまる ペットの緊急事態に頼れる施設があるのは心の支えになる ペット、飼い主さんにとってストレスが少ない 病院スタッフがペットを認識してよくしてくれる 病院内のコミュニケーションが頼りになる アメリカでペットを飼い始めた/日本から連れて来た方は、まずはかかりつけ病院を探すことをおすすめします。 理由の一つとしては、病気になってから慌てて病院を探し出すと、ただでさえ慌ててしまっている状況の中、始めての環境に行って、初めて出会う人たちと大事なペットの治療方針を相談していくことになります。これはすごくストレスなことだと思います。 かかりつけがない中、飛び込みで診察を受けた場合、再診をそのままその病院で取ることになりがちです。そのままその病院がかかりつけになる可能性もあります。しかし、緊急で飛び込んだ病院が自分の理想の病院とは限りません。 緊急事態にいい思いをしなかった病院に、そのまま通い続けること、もしくはペットのコンディションが不安定の中病院を転々とすることは決して好ましくないことだと思います。 なので、ペットが健康なうちに安心して通えるかかりつけの病院を探しておく、ということを強くお勧めします。 また、動物病院で働いていると、強く思いますが、スタッフ、特に看護師さんは1度患者さんをみただけでも、すごくよく覚えています。この能力は本当にすごいと思います。「この子は、フードアレルギーだったよね」「皮膚病よくなってるね」「この子は、男の人が苦手なのよね」など、細かいことまでちゃんと覚えていてくれるスタッフがたくさんいます。 物知りな獣医さんがいる病院だけがいい病院なわけではありません。やはり、獣医さん以外のスタッフや、病院の雰囲気、環境を総合的に評価した上でかかりつけ病院を絞るといいと思います。 担当獣医さんをつくるメリット ペットのコンディションを一貫して把握してくれる人がいる オーナーさんの意向を理解してくれる人がいる 信頼関係を築ける いろんな病院や獣医さんを転々とすることはあまりお勧めしません。予防や健康診断ならいいかもしれませんが、病気で病院に通っている場合は、1人もしくはその先生がお休みだった時に使命できるように2人くらいに絞って通院することをお勧めします。 大学病院のエマージェンシーで働いていると、大きな決断を飼い主さんに迫らないといけないことが多々あります。急患で来ているので、私たちはオーナーさんと元々の信頼関係がありません。この人だったらこうして欲しいだろう、という予想が全くできずに、できる限りの情報をわかりやすく伝える、ということが私たちの使命です。 全てのオプションをわかりやすく提示して、理解してもらえた状態でも、「かかりつけ医と相談したいから全ての結果をかかりつけ医にも説明してくれませんか」とお願いされることがあります。特に飼い主さんとかかりつけの先生の付き合いが長い場合は、かかりつけの先生がいう通りにしたい、という方も結構いらっしゃいます。 他にも担当の獣医さんがいていいことはたくさんありますが、いざという緊急事態に、信頼関係のある獣医さんに相談できる、というのは一番のメリットだと思います。 英語が不安であれば通訳を 英語に自信がない方は、通訳の方を連れて行くのもありだと思います。もしその場で理解できなくても、普通はDischarge summaryと言って、身体検査の結果や、診断、どんな治療が施されて、なんの薬が処方されたかが記された書類をもらえるので、後から確認することができるのご安心を。私の病院は、数日後にDischarge summaryはメールで飼い主さんに届きます。 実際に病院へ行ってみましょう やはりいくら評判がいい動物病院でも、実際に相性が合うかどうかは行ってみないとわかりません。 初めに行く病院は口コミでも、最寄りの動物病院でもいいと思います。ペットが健康な場合は病院や獣医さんを見定めに行くつもりで、診察に行くといいかもしれません。 基本的には予約が必要になるので、appointmentを取りたいと伝えると大抵同じ週で予約を入れてくれます。その時に、日本から越して来たこと、もしくは新しく飼い始めたことを伝えてください。身体検査や毎年必要な健康診断は英語でannual check up, anual examと言います。 予約なしで直接病院に行く、walk-inが可能な病院もありますが、予約の隙間を見て診察する形になるので待ち時間が長くなることがあります。また、予約無しにはできない検査もあるかもしれないので、事前に連絡をすることをおすすめします。 診察の前の準備 診察時後にもらう書類 (Discharge summary/Medical record) ワクチン証明書 (proof of vaccination)…

  • アメリカでペットと暮らす方必見【予防を徹底解説】わんちゃんのワクチン編

    アメリカでペットと暮らす方必見【予防を徹底解説】わんちゃんのワクチン編

    こんな悩みを解決 アメリカでペットを飼い始めた、ペットと一緒に移住してきたけど、何が必要? 日本とは違う病気も予防しないといけないの? ペットが病気になったらどうしたらいい? 私は、日本で獣医学校を卒業後、3年間日本の一般病院で働き、現在アメリカの獣医大学で研修医をしています。一般診察科で勉強させてもらえる機会があったので、アメリカの予防医療について、まとめてみました。 本記事の内容 アメリカで必ず予防しないといけない病気(ワクチンの種類含め) アメリカで任意ではあるが状況に合わせて予防が推奨される病気 ペットが病気になった時どうするべき? まとめ アメリカで必ず予防しないといけない病気 (Core vaccine) 狂犬病 ジステンパー、アデノウィルス、パルボウィルス これらはウィルス性の病気で、アメリカに存在し、かつかかると致命的です。よって、コアワクチン(Core vaccine)と言って、アメリカでは必須の予防になります。 狂犬病 発症したら治療法はなく、100%死亡します。 感染動物からの唾液を介した(咬傷など)ウィルスの侵入によって感染成立します。 予防しないと危険な上に、たいへん厄介なことになります。 狂犬病は人間にも感染し、発症したら100%死亡する非常に恐ろしい病気です。日本は狂犬病清浄国なので、基本的に狂犬病ウィルスは存在しませんが、アメリカは清浄化されていません。よって、日本以上にワクチン摂取の管理が厳しいです。日本では狂犬病ワクチンが義務付けられているのは犬だけですが、アメリカでは猫も義務付けられているので必ず予防が必要です。ワクチンを打っていないと犬もしくは飼い主が危険なだけでなく、犬が他の犬を噛んだ、人を噛んだ、といった時に噛んだ側も噛まれた側も非常に面倒くさい手続きや費用が必要になるため、絶対に打ってください。 推奨されている狂犬病予防プロトコール 初回:12-13週齢 2回目(ブースター):15-16週齢(初回から3週間開けて) 3回目:1歳齢(2回目から1年後までに) 4回目:4歳齢(3回目から3年後までに) ※3回目のワクチンが遅れた場合、4回目は1年後に打たないといけない ※ペットの体調、免疫状態によって、ドクターが何年分の有効期限か決定する 日本との大きな違いは、4回目以降は、ドクターの判断でワクチンの有効期限が1-3年の範囲で決定されます。健康なペットで、遅延なくワクチンプロトコールに沿っている場合は基本的に4回目からは3年おきの接種になります。 必ず何年分の期限で、次回接種がいつになるかは、Discharge summaryに記されているはずなので、遅滞なく接種するようにしましょう。 ジステンパー、アデノウィルス、パルボウィルス 予防しないことでペットが死に至る危険があります。 基本的に、一度発症すると効果的な治療法がありません。 他の犬との接触や、人との接触を介したウィルスの移動で感染が成立します。 免疫状態が完全に整っていない幼いわんちゃんは遅滞なくプロトコールに従いましょう。 どんな病気? ジステンパー:呼吸器#8211;gt;神経症状 アデノウィルス:肝炎 パルボウィルス:消化器、骨髄 推奨されているプロトコール 初回:8週齢 2回目(ブースター):12週齢(初回から3週間開けて) 3回目(ブースター):15週齢(2回目から3週間開けて) 4回目:1歳齢(最後のブースターから1年後までに) 5回目:4歳齢(4回目から3年後までに) ※4回目のワクチンが遅れた場合、5回目は1年後に打たないといけない ※ペットの体調、免疫状態によって、ドクターが何年分の有効期限か決定する 狂犬病と同様、ワクチンが何年有効か(1年か3年)かを決めるのはドクターです。ワクチンの遅れがあったり、免疫状態が安定してないと判断された場合は有効期限は短くなります。必ず何年分有効かをDischarge summaryで確認しましょう。 ジステンパー、アデノウィルス、パルボウィルスを含むワクチンの種類 DA2P ジステンパー 、アデノ、パルボウィルスの3種類…

  • アメリカ節約生活/3万円以内で日本からアメリカへ引越す

    アメリカ節約生活/3万円以内で日本からアメリカへ引越す

    はじめに 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、2022年現在アメリカの大学で獣医救急集中治療(ECC)専門医を目指してレジデントをしています。 この記事は、最安でアメリカへ引っ越したいという方を対象に、私が実際に3万円以内で引越した経緯をご紹介します。(現地で総額500ドルほどの中古家具調達は必要になりました) 最小限の荷物を最安でアメリカに引越しする方法まとめ ただし、最小限と言ってもやはり日本でしか手に入らないもの、スーツケース に入り切らなかった洋服、今後使う可能性もある古いマックブックプロなど、自分にとって『どうしても譲れないもの』はしっかり運べるよう模索しました。 荷物をアメリカへ運ぶ方法は、①スーツケース 、②国際郵便、③引越し業者を利用、の3つの方法があります。 結論から言うと、①→②→③の順で値段が上がります。私は、①、②を利用して、持って行きたいものを全て、3万円以内でアメリカにもっていくことができました。 上から順番に説明していきます。 ①スーツケース につめられるだけ詰める メリット デメリット 国際郵便 国際郵便の中には、空輸、エコノミー航空、SAL、船便があります 航空便 メリット:速い、食糧が送れる デメリット:高い 10kg 約18000円、1kg増えるごとに2000円 エコノミー航空SAL メリット:空輸と比較すると安い、食糧が送れる デメリット:コロナの影響でやってないかも?船便に比べると高い 10kg 約13000円、1kg増えるごと1500円 船便 メリット:安い デメリット:遅い、3ヶ月はかかるかも、食糧やバッテリーなどの運べない制限に注意 10kg 約7000円、1kg増えるごとに500円 引越し業者による輸送 メリット デメリット 日通 シングルパックの格安で980ドルより 空輸 :7-10日、1kg 45ドルより 船便:60日、1箱120ドルより クロネコヤマト 船便 :50-60日、単身パックのミニマムコース最低9箱から 最安の国際郵便で大丈夫な理由 実際に引越しをして思ったことは、国際郵便で問題ないと言うことです。 国際郵便でも安全に荷物が届くこと、たくさんの荷物を運ばなくてもアメリカで問題なく生きていける、ということを身を以て実感したからです。 保険に加入することで、荷物の配送を保証することができます。実際に国際郵便を利用した体験談をこのあと詳しく説明していきます。 日本から大量の荷物を送らなくても、現地でなんでも調達できます。アマゾン、現地の日本人コミュニティ、アジアンスーパーマーケットなどがあれば、日本でしか手に入らないものの方が少ないのではと思います。実際、1年間アメリカで生活をして、今日本からもってくればよかったと思うものといえば、次の移動で本格的な冬着が必要になるので、厚手のコートくらいです。 もちろん、日本の方がクオリティが高く、低価格で購入できるものはたくさんあります。食料品は多少高くなってしまいますが、購入できないものはほとんどないと思います。茅乃舎などのお出汁も通販で買えてしまいます。 化粧品などは現地で良いものが見つかるまでのつなぎはもっていくべきだと思いますが、現地でアンテナを張り巡らせていれば、様々な情報が入ってきて満足できるものに出会えます。逆に日本でアメリカから輸入しているナチュラル系の化粧品は、はるかにお手頃価格で購入できるので、たくさん試せる機会ができて、アメリカ生活が楽しくなります。 私が日本から持ってきて大正解だったというもの、これはなくてもよかったかな、と言うものをまとめた記事がこちら(内部リンク貼る) 日本とは環境も水も違うアメリカで、自分のお気に入りのスキンケアをみつけたので、それを紹介した記事がこちら(内部リンク貼る) 3万円以内で必要な荷物をアメリカに送る具体的な方法 ここからは実際に、国際郵便(船便)を利用した際の経験をご紹介していきます。 必要なものは、…