はじめに
著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務し、2020年現在アメリカの獣医大学で救急集中治療(ECC)の専門医を目指してインターンをしています。
引越し、海外生活を始めるのに、お金の不安はつきものだと思います。この記事では、私が実際にアメリカの生活でかかっている費用についてご紹介します。ざっくり何にどのくらいの費用がかかって、出納がどのくらいかも大公開します。
2022年レジデントバージョンはこちらからご覧ください。
2020年現在
2020年の夏、コロナが爆発した年に私の最初のインターン生活が始まりました。
2020年の米ドル円相場は、コロナ・ショックを受けて3月まで大きく変動しましたが、それ以後はじりじりと米ドル安・円高基調となりました
私が1年目をアメリカで過ごしていた際は1ドル105-108円でした。
私がインターンをしている街について
私が生活している地域は、人口7万人の小さなカレッジタウンです。畑が一面に広がって、というほどの田舎ではないですが、街はコンパクトで、休日に遊びに行く場所はあまり多くありません。
以下の様な環境になります。
- 田舎の小さなカレッジタウン
- 都会と比べたら家賃は安い地域
- 物価も日本と比べたら高いが、アメリカの中では安い方
- 車はなくても生きていけるが、ほぼ必須
私の生活費
私のお金のやりくりをまずご紹介します。
- 給料(手取り)1800ドル/月
- 家賃、光熱費、wi-fi込みで500ドル/月(ルームメイト1人、2 br, 2 bath room)
- 食費:外食しなければ300-400ドル/月、外食すると500-600ドル/月くらい
- ガソリン:月50ドルくらい
インターンなので、給料はかなり低いです。また、私の大学は他の大学に比べて特に安いです。都会の大学や、物価が高い地域では、その分お給料も上がります。みんなにこれでやっていけるの?と聞かれますが、生活費も安くすんでいるので、引越してから生活が落ち着けば、出費も減り、十分やっていけました。
私がラッキーだったのは、ルームメイトのご両親が購入したアパートメントに住めていたということでした。そのため、月額かかるはずの光熱費、水道代、wi-fiなど全て込みの契約にしてくれていたのです。
アメリカに移住するときに、保険やら車やら、大きなお金が必要になました。150-200万円くらいは必要でしょうか。(中古車購入、自動車保険、健康保険など)
ショッピングや化粧品にあまりお金をかけないタイプなので、自炊用の食品だけは値段を気にせず食べたいものを購入しています。外食は月に1-2回程度、sushi レストランに行っていたくらいです。
よって、だいたい月1000ドル(ざっくり10万円)くらいで生活ができていることになると思います。
家賃
都会と比べると、家賃は相当安いです。ざっくりですが、私の地域の家賃は、
- 400ドルから1ベッドルームが探せる
- 500ドルでシェアハウス可能
- 700-800ドルで十分綺麗な場所に一人暮らし可能
アメリカは広いので州や地域によって家賃は幅広いです。
Cost of living in —と検索すると、家賃から光熱費、スーパーで売られているジャガイモの相場まで教えてくれます。これによると、1 bed room
- マンハッタン:in centerで30万円、out of centerで20万円
- ペンシルベニア州フィラデルフィア:in centerで17万円、out of townで11万円
ペンシルベニア大学で働いている友達は、in centerで17万円のいい家に住んでいます。
光熱費、Wi-Fiもろもろ合わせて100-200ドルくらいです。シェアハウスをするなら光熱費も割り勘になりので安く済ませられます。
初期費用
車は中古車を12,000ドル(2015年 Toyota yaris)で購入しました。
健康保険は、大学指定で自費で入らなければなりません。年間20万円くらいです。
自動車保険は初年度なのでかなり高額になります。車購入の手順はこちらで詳しく説明しましたが、ソーシャルセキュリティナンバーや、自動車の免許がなく入れる保険を選ぶと、年間15-20万円くらいになります。
アメリカでは車検や重量税がありません。一度車を購入してしまえば、定期的に必要な費用は、自動車登録料、自動車保険、ガソリン、パーキング、メンテナンスくらいです。パーキングは、都会や屋根付きなどこだわりがなければ基本的には無料。日本と比較すると維持費は安いです。
食費
日本と比較すると、
- アメリカの外食は高い
- 自炊するなら日本と同じくらい(お肉が安い)
- ガソリンは安い
外食
アメリカの外食は高いです。どんなにクオリティを落としても、ランチで基本10ドル以上。テイクアウトで家に持ち帰れば、チップ分は安くなりますが、サンドウィッチのコンボで15ドルなどが当たり前です。ディナーはお酒飲まずに15-20ドル以上することが多いです。
なので節約する場合は外食には頼れません。
強いて言うなら、お店も量はたっぷりあります。ランチで買ったものを半分持ち帰って夜ご飯にも持ち越すと2食分になるので、それならお財布的には許容範囲かもしれません。
スーパーで買う食材
日本と売っているものや単位が違うので、比較が難しいですが、グローセリーにかかる費用は大体日本と変わらないと思います。アメリカの方が野菜は安いイメージです。お肉はとにかくでかい。
アジアンマーケットの食材:よくアジアンマーケットを利用しますが、日本の調味料などは2-3倍以上します。お醤油、キューピーのマヨネーズ、おたふくソースなどは大体5ドル以上です。レトルトのカレー、炊き込みご飯のもとや、クックドゥーの麻婆豆腐などが手に入りますが、大体これも5ドル以上します。冷凍食品の餃子などもありますが、それも6-7ドル以上です。日本の安いグローセリーは本当に貴重です。
グローセリーの使い分けが重要です。例えば、Walmartはなんでも安く手に入りますが、野菜や果物などは質がよくありません。PublixやSAFE WAYは日本の成城石井的な感じでしょうか。値段ははりますが、店内は綺麗で野菜が新鮮だったり、中にデリがありサンドウィッチなどをその場で作ってもらえます。なんと言っても店員さんがすごく教育されていて、みんな感じよく話しかけてくれます。
生活費
光熱費/wifi
冷房がフルでかかっている時は、光熱費は100ドル/月を超えます。
水道代は30ドルほど。アパートによってはゴミの収集代がかかります。
wifiはプランにもよりますが、50ドル前後が相場だと思います。
グローセリー
紙の消耗品は結構高いです。トイレットペーパーやは厚手のしっかりしたものが多く、1ロール1ドル以上します。キッチンペーパーは1ロール2ドルくらい。箱ティッシュも1箱1ドル以上で、ティッシュの質は悪いです。
ビニール系の消耗品、ラップやジップロックはWalmartのブランドから出ているものが最も安く、日本よりもはるかに安く手に入ります。
ガソリン
ガソリンは安いです。ガソリンを輸入に頼る日本のガソリンの値段は、ガソリン税が半分くらいを締めています。輸入に頼らないアメリカでのガソリン税は24%くらい(※州によって異なる)。私が暮らしている地域(アメリカ南部)で1ガロン(約3.7l)で2-3ドル。つまり1リッター60円くらいです。私のコンパクトカーは満タンにするのに25ドルくらいです。
ウェストコストに来ると、値段は1.5倍くらいになります。1ガロン3.5ドル=1リッター95円くらい(2020年10月現在)になります。それでも日本と比べると安いです。
まとめ
- アメリカで車が必要な場合、移住の初期費用には150-200万円くらいはかかる
- 外食は高いけど、自炊をすれば月3万円あれば好きなものを食べれる
- 私の給料は月18万円、生活費およそ10万円
- 初めの初期費用がなんとかなれば、お給料から十分生活できて、余裕もできる