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  • 【米国獣医マッチング】2024年のスケジュールを紹介!

    【米国獣医マッチング】2024年のスケジュールを紹介!

    この記事では、2024年のマッチングのスケジュールについて解説します。 候補者には、2回の締め切りがあります。この締め切りに何を提出するかなどをイメージして、期限前にしっかりと準備ができているようにしましょう。 2024年カレンダー 2023年9月1日プログラムエントリー 2024年のマッチは、前の年の9月から始まります。 プログラムのエントリーとは、各大学や動物病院がポジションの掲載をし始めることを指します。この間、候補者はまだこの情報を見ることはできません。 2023年10月1日プログラム検索 10月になって、初めて候補者がポジション(プログラム)を検索することができるようになります。この期間は、まだすべてのポジションが掲載されているとは限らないため、検索をし始めるのはいいですが、プログラムエントリーの締め切りまでは情報をアップデートし続ける必要があります。 2023年11月1日プログラムエントリーの期限と候補者の登録開始 ここでようやくすべてのポジション(プログラム)についての情報が出揃ったということになります。 この日から、候補者はマッチングプログラムに個人情報を登録をして、サインインできるようになります。 この期間に行わなければいけないことは大きく2つです。 ①プログラムのリサーチ プログラムに関する詳細の体外はマッチングのホームページに詳細が書いてあります。しかし、外国人の受け入れやビザの複雑な事情がある場合は、「きっとそうだろう」と仮定しないで必ず直接担当の方に問い合わせることをお勧めします。 それによって、広がる可能性もあれば、採用されないポジションに申し込んで自分の時間を無駄にすることも防げます。 ②パケット(必要書類を揃える) マッチングプログラムに必須となるパケットとは以下になります。 卒業した獣医大学の書類を集めるのに、時間がかかることもあるので、余裕を持って準備することをお勧めします。 履歴書、パーソナルステートメントを完成させるのに、私はものすごく時間を要しました。早めから取り掛かり、アメリカで獣医大学で働く先生などに添削してもらうことをお勧めします。 日本人の謙虚なステートメントは、アメリカ人からすると「自信のなさ」と捉えられてしまう可能性が高いです。よって、アメリカ人にとって見栄えの良いステートメントにするための努力が必要かもしれません。 私個人的な意見としては、このパケットの中で最も重要なのが推薦状です。そして、いい推薦状をもらうために1年間もしくはそれ以上努力をし続ける必要があります。誰に頼むかがキーとなります。大御所の先生の書いた、「弱いレター」と、無名の先生の書いた「強いレター」。おそらく後者の方が良い印象を与える可能性が高いです。「強いレター」をもらえる人から推薦状をもらうようにすることをお勧めします。 推薦状は、候補者を介さず、直接VIRMP協会へ送られることになります。よって、候補者は、自分のサインインページから、推薦状が提出されたかをみることはできますが、中身を見ることはできません。 推薦状がもしも期限ギリギリまで揃っていない場合は、書いてくれる人が忘れている可能性を考慮して、リマインドを送ることをお勧めします。もしも推薦状が申し込み締め切りまでに間に合わなければ、実質どこの学校ともマッチしない可能性が高いので気をつけましょう。 2024年1月8日申し込み締め切り この日が、上記に述べた2点(応募するプログラム及びパケット)のデッドラインになります。この2点以外にも、大学固有で必要な提出書類がある場合もあるので、しっかりと確認しましょう。 この申し込みが終わったら、次の締め切りまで何をするのでしょうか。 この間には、面接を受けたり、どのプログラムに行きたいか(もしくは行きたくないか)を決めるための情報収集を行います。 面接のオファーは大学側からくることが多いです。オファーをもらうということは、大学側があなたに興味がある証拠です。もしも面接のオファーが来なかった場合は書類で「可能性が低い」と捉えられた可能性が高いです。(ローテーティングインターンには面接を行わないことが一般的です) 日本から応募する場合、自分もそうでしたが、「どこでも良いから入れてくれ」状態になりがちです。実際そうなのですが、面接をする側としては、「どこでも良いならウチでなくてもいいな」と感じてしまう可能性が高いので、しっかりとプログラムの特徴を把握し、「このプログラムで勉強したいです」と伝えることをお勧めします。 2024年2月16日候補者のランキング締め切り マッチング最後の締め切りです。 ここでは、面接などで得た情報や感触をもとに、どの大学に行きたいかの順番を決めます。 「この大学には絶対に行きたくない」という場所があれば、その大学をランクから外すことで絶対にそこにマッチする可能性は無くなります。 また、何らかの事情によってマッチングから手を引きたい場合(来年から働けなくなる、など)はここで「withdraw」することで、どこにもランクしていない状態にすることができるので、ペナルティなくマッチを中断することができます。 万が一、マッチしてしまった大学で働けなくなった、という状況が起こった場合、マッチングプログラムに次から3年間申し込みすることができなくなる「ペナルティ」が課されることになるので注意しましょう。 2024年3月4日マッチ結果発表 候補者のランキングの後に、大学側の候補者のランキングが行われます。これによって、マッチングのアルゴリズムに沿ってだれがどこの大学のプログラムに入るかが決定することになります。 もしもマッチできなかった場合、スクランブルと言って、マッチできなかった候補者とマッチできなかった大学の個々の採用が始まります。スクランブルは、もはや早いもの勝ちと言ってもおかしくないシステムなので、自分から大学に積極的に連絡をとりに行く必要があります。 また、連絡が来る可能性もあるので、電話やメールにすぐに対応できるようにしましょう。 2024年3月18日情報開示 ここで、定員割れしたポジションの情報が、マッチングに申し込んだ人以外にも開示されることになります。誰でもあいたポジションを狙いにいける期間ということです。 終わりに この記事でマッチングのシステム(どの時期に何をしなければいけないか)を理解していただけたでしょうか。候補者としてやらなければいけないことはそこまで多くありません。ただ、様々な情報が飛び交ったり、他の人の話に流されたりと、とてもストレスがかかる時期と言ってまちがいないでしょう。 準備をしっかりすることで、少しでもチャンスが大きくなる可能性があります。寒い時期で辛いですが、みなさん頑張ってチャンスを掴んでください。

  • 【犬猫呼吸困難の原因11種類】病態から理解する犬猫の病気

    【犬猫呼吸困難の原因11種類】病態から理解する犬猫の病気

    【呼吸困難の原因】についてのインスタグラムの投稿です。 呼吸困難は11種類の病態に分けることができます。 解剖学的にどこに問題があるかで、安定化のアプローチが異なってきます。 これらを呼吸様式や聴診、身体検査、TFASTからこれらを分類することで、命の危険がある状態の患者さんの安定化方法が見えてきます。 安定化後のさらなる検査によって診断を絞っていきます。病態による分類ごとの鑑別疾患リストがあれば、どんな検査が必要になるかもプランが立てやすくなります。 11種類も多い!と思われるかもしれせんが、一つ一つ病態を理解すれば、どうして神経系の病気と呼吸器の異常がつながるか、などがわかるようになります。 View this post on Instagram A post shared by みけ🇺🇸と学ぶ ER/ICU動物看護 (@eccvet_mike) View this post on Instagram A post shared by みけ🇺🇸と学ぶ ER/ICU動物看護 (@eccvet_mike) \この記事のハイライト/☆​呼吸困難の原因を11種類に分類する☆各分類に含まれる疾患をイメージする \関連記事/☆呼吸困難の原因11種類(前編)☆上部気道疾患☆下部気道疾患☆神経原性呼吸困難☆胸腔内の疾患☆胸壁の疾患(後編)☆胸腔外の疾患☆肺実質 ☆心原性☆肺血栓 ☆血管系 今回の投稿がためになった!面白かった!という方は見返せるようにインスタグラムで保存やいいね!もよろしくお願いしますm(_ _)m

  • 犬・猫の呼吸困難②11カテゴリーに分けて考える

    犬・猫の呼吸困難②11カテゴリーに分けて考える

    はじめに 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、2023年現在アメリカの大学で獣医救急集中治療(ECC)専門医になるためのレジデントをしています。 この記事では、新人獣医さんに向けて、呼吸困難の症例がきた時の診断までの思考プロセスをご紹介します。このプロセスをしっかりと理解し、鑑別疾患を上げて順序立てて診断を組み立てて行く事で、呼吸困難患者さんに向き合うのが怖くなくなります。 犬・猫の呼吸困難①では、なぜ診察の際に「ちゃんと考える事が大事か」を説明しました。犬・猫の呼吸困難②では呼吸困難の原因11つのカテゴリーをご紹介します。このカテゴリーに当てはめる事で、患者さんをどう安定させるかのヒントを得る事ができます。臨床現場で直結して役に立つ内容を、アメリカのトレーニングで学んだ事や経験を盛り込みながら解説します。①-④まで最後までご覧ください。 呼吸困難患者さんの診察のゴール 呼吸困難総論の最初の記事なので、最初に獣医師の仕事としてのゴールについて書きます。 私たちのゴールは、3つです。 アメリカの救急集中治療科の役割は、主に①になります。そして②と③は内科が専門とする領域になります。 全ての呼吸困難は、11つのカテゴリーに分類する事ができます。①は、呼吸困難の原因をこの11のカテゴリーのどれにあたるのかを即座に判断し、それに応じた安定化を行うという工程になります。 さていよいよ、11カテゴリーをご紹介していきます。 頻呼吸を11カテゴリーに分けて考える 呼吸が速い、努力呼吸の原因はこれら11個のカテゴリーに分類できます。最後のlook-alikeとは、痛み、酸塩基のバランスの乱れ、興奮、敗血症、など、呼吸器や換気以外の原因が含まれます。 呼吸器の症例を見たときに、最初のゴールはこの11個のカテゴリーのどれに当てはまるかを推測することになります。 このカテゴリーの中に、様々な病態が含まれます。具体的な疾患を診断する前に、11つのうちどれに当てはまるかを分類する事で、次のステップ、診断(どこにフォーカスを当てるか)や安定化の方法が異なります。 上部気道、下部気道、肺実質のおさらい それでは、11個を上から順に説明して行く前に、上部気道、下部気道、肺実質のおさらいだけしておきます。 呼吸器は、上部気道、下部気道、肺実質の3つで構成されます。呼吸困難の全てがこの3つに分類できれば簡単なのですが、呼吸器以外の疾患によっても呼吸困難が生じるので、11カテゴリー全ての可能性を考慮する事が重要です。 それではいよいよ、①からざっくりとカバーしていきます。もっと詳しく勉強したい方は、リンクからその疾患に特化したページもご用意しているので、ご覧ください。 ①上部気道閉塞: upper airway 上部気道閉塞の異常で代表的なのは、短頭種気道症候群です。外鼻孔狭窄、軟口蓋過長、気管低形成とといった、気管支手前までの気道が狭くなる病気の総称です。(短頭種気道症候群に関してはこちらのページで詳しく解説しているのでご参照ください) 他には、鼻腔内ポリープ、腫瘍、異物、喉頭麻痺、喉頭虚脱、気管虚脱などの病気があります。 上部気道閉塞を患った患者さんは特徴的な呼吸をします。聴診器を使わずにも聴こえる、ストライダーやスターターという異常呼吸音を出します。呼吸様式、聴診に関してはこちらの記事で解説しています。 上部気道閉塞を引き起こす代表的な疾患 ②下部気道閉塞: lower airway 下部気道疾患の代表的な疾患 肺胞に入るまでの細い気管支に炎症などの異常が起こることで呼気努力が生じるのが特徴的です。お腹で押すように、吐く時に力を入れます。呼吸様式は、吸う時間に比べ吐く時間が長くなることも特徴的です。聴診では、笛の音の様なウィーズが一般的に聞こえます。 猫は喘息が重症になると開口呼吸をします。 慢性気管支炎や猫喘息の原因は様々です。環境的な要因が関与していることもあります。 ③肺実質疾患: parenchymal diseases 肺実質の異常に含まれる代表的な疾患 誤嚥性肺炎やケンネルコフなどの肺炎がよく見られる代表疾患です。他には、ARDSやALIなどの肺炎、寄生虫やカビ感染、異物の混入などによる肺炎、免疫疾患である好酸球性肺炎などもあります。 呼気吸気にかかわらず呼吸数が速くなることが多いです。感染性の場合、呼吸様式の変化だけでなく、湿性の咳をしたり、発熱などの他の症状を呈することもあります。酸素化機能が低下するため、重度の場合、チアノーゼが見られることもあります。 ④胸腔内の異常: pleural diseases 胸腔内の異常に含まれる代表的な疾患 胸腔内で何かが大きくなる/増えることで肺が広がるスペースがなくなり、換気不全になります。うまく換気できないことで体内にCO2が蓄積することから呼吸数が上昇します。 猫では、胸水によってparadoxical componentといって、胸とお腹の動きが相反するような呼吸をすることが多いといわれています。 胸水の原因も様々で、腫瘍、出血、感染、乳糜、心臓病(犬では右心不全、猫では左心不全でも生じる)、特発性などがあります。また、気胸と言って、胸腔内に空気がたまる病態、胸腔内の腫瘍の増大においても肺がうまく膨らめないことによって頻呼吸が生じます。 胸腔内疾患に関してはこちらで解説していきます。 これらの異常は、患者さんにストレスをかけてレントゲンを撮影する前に、FASTスキャンができれば簡単に検出することができます。必要に応じて治療的胸水抜去を行い、安定化してからレントゲンを撮れば、患者さんが急変するリスクを減少できます。 ⑤胸腔外の異常 胸腔外の異常とは、例えば腹部の腫瘍が増大/GDV/腹水などで腹部から胸腔を圧迫、肺が拡がれなくなるような場合を指します。お腹からの圧力が原因の場合は、GDVであれば減圧、腹水であれば腹水抜去などそちらの原因除去を優先させます。 しかし、呼吸器の病気を合併している場合もあるので、原因と思われたものが解除された後の再評価も非常に重要です。 ⑥胸壁の異常: body wall 胸壁の異常の代表疾患…

  • 【米国で働きたい獣医さん必見!】英語が苦手な私でも書けるPersonal Statement②使える表現

    【米国で働きたい獣医さん必見!】英語が苦手な私でも書けるPersonal Statement②使える表現

    この記事の内容 私は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験していて、今年3回目のマッチングに応募します。 そしてこの記事では、Personal Statementの書き方に使える英語表現を紹介していきます。私は、英語はいまだに得意ではないですが、だからこそPersonal Statementの作成にかけてきた時間は膨大です。 また、自分の英語に自信がないため、いろいろな方にみてもらって来ました。友達、大学のfaculty、校正のプロにアドバイスをもらってきました。そこで校正を受けたものなどをもとに、使えそうな表現を集めてみました。 注意点 まず、初めに、レジデンシーがまだ研修医の立場であるからと言って、スキルや知識が未熟であっていいわけではないのです。Personal Statementには、もう自分が出来上がっていて、なんでも自信があることを示す必要があります。 もちろん、レジデンシーは、訓練ではありますが、「できないから学びたい」や「興味があるから学びたい」のではなくて、「自分はXXXができ、こんないいところがあるから、この訓練を受けるに値する存在だ」ということをアピールしなければいけないのです。 これは完全に、私の尊敬するfacultyの受け売りです。私の最初のPersonal Statementがあまりに謙虚すぎるということで、このアドバイスをもらいました。謙虚になることはいいけれど、アメリカ人が求めているのは「この候補者が大学にどんな利益をもたらしてくれるか」であって、候補者の成長の約束や謙虚さというのは求められていないのです。 さらに、謙虚になることで「この候補者で大丈夫かな」と不安に感じさせてしまう可能性があるということにも注意するようにしましょう。 使えそうな英語表現 I look forward to achieving important goals: XXX, YYY, ZZZ My passion for ECC has only grown. I made the brave decision to XXX XXX improved immensely. While acquiring the skills to XXX, I learned XXXX Combined with XXX, my growing…

  • 【米国で働きたい獣医さん必見!】英語が苦手な私でも書けるPersonal Statement①書き方

    【米国で働きたい獣医さん必見!】英語が苦手な私でも書けるPersonal Statement①書き方

    この記事の内容 Personal statementとは 完成までの所要時間 形式、長さ 構成 内容 校正 注意点 まとめ 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験し、今年3回目のマッチングに応募します。 この記事では、Personal statementを書いたことがない人、どのように書けばいいかわからない人に対してPersonal statementの意義や、読み手が何をスクリーニングしているか、目に止まるようなPersonal statementとはどんなものか、私なりに考えたことを紹介していきたいと思います。 Personal statementとは Personal statementとはなんなのでしょうか? VIRMPの公式サイトにこのような記載があります。 Personal statementとは、マッチングの申し込みに必須の提出書類になります。簡単にいうと、自分はどうしてこのポジションに申し込んでいるのか、自分のバックグラウンドがどのようなものか、自分と他の候補者の違いなどをエッセイ形式でアピールする場になります。 CVでは、経歴を主にアピールできますが、Personal statementでは、しっかりとした経歴として残らないことでも、例えばwork ethics(仕事への倫理感)や、コミュニケーション能力や、自分の得意分野などを書くことで大学側へ自分のユニークさを伝えることができます。 ウィキペディア:入学または申請エッセイは、個人的なステートメントまたは目的のステートメントとも呼ばれ、申請者、多くの場合、大学、大学院、または大学院に出願する予定の学生によって書かれたエッセイまたはその他の書面によるステートメントです。申請エッセイは、大学およびカレッジの入学プロセスの共通部分です。 私は、2年前のマッチングの時期に、書いたこともない、みたこともないPersonal statementを日本で、インターネットで調べながら自分なりに作成しました。ある程度時間をかけて作成しましたが、アメリカで働く友人にみてもらったところ、ほぼ全てやり直すことになりました。何を書けばいいかすらよくわかっていなかったものですから、非常に苦労しました。 特に初めての方は、アメリカで働いている経験がある人に必ずみてもらう、アドバイスをもらうことが一番重要だと思っています。私はその友人のおかげで、読んでもらえるかもわからないような無様なpersonal statementを提出せずに済みました。 完成までの所要時間 Personal statementを書いたことがない場合は、数時間で完成できるようなものではないということを理解しておく必要があります。私はマッチングの締め切りの2ヶ月前くらいから取り掛かり、1ヶ月間温め、ベストだと思うものをとりあえず作り、文章の校正に提出し、1ヶ月前あたりにfacultyに内容をチェックしてもらい、残りの数週間で編集、最後に校正をもう一度加え変更をfacultyに確認してもらい提出に至りました。 2ヶ月あればだいぶ余裕を持っていいものを仕上げることができます。 人によってどれだけ時間をかけるかは違ってくると思いますが、私は本当にいいものにしたいという気持ちから、早く取り掛かるようにしています。できてしまえば、毎日やらなきゃ、、、というストレスがなくなり、マッチング締め切り前でも余裕が生まれます。 形式・長さ これといってVIRMPから形式や長さの指定はありません。常識的に、A4 1-2枚に収まるようにすることと、PDFのファイルで提出する必要があります。 インターネットで調べても、大体500-800字という文字数が出てくるので、あまり短すぎず、長すぎずの方がいいようです。 読み手も、大量の候補者のPersonal statementを読まなければいけないわけですから、ダラダラ長かったり要点がまとまっていないようなものは読んでももらえない可能性があるので注意です。 これは今年初めてfacultyから指摘されましたが、CVと同様、あなたの情報(名前、電話番号、メールアドレス、住所)を最初のタイトルの部分に大きく書くべきだと勧められました。確かに、候補者がたくさんいる中、誰のstatementかわからなくなる可能性は十分あるので、そこらへんの考慮は重要かなと思いました。 構成 構成に関しては、私は以下の点を含めるようにしました。これは友達やfacultyからのアドバイスをもとに、私が、最終的にこれらの内容が必須だなと思った点です。 自分のゴール(専門医になってから何がしたいのか) なぜ専門医になりたいのか、レジデントのポジションが欲しいのか なぜ日本からわざわざアメリカで勉強したいのか 自分の強み、ユニークさ、経験、成長 自分がレジデントになった時、どんな点で大学に貢献できるか 大学は自分をとることでどんなメリットがあるか そして、構成のポイントとしては、コマ目にパラグラフを分ける。アイエルツなどの試験の筆記などでもパラグラフの使い方は散々勉強させられましたが、1つのパラグラフに1つのテーマを設けるべきです。 例えば、上記の内容にするのであれば私であれば4-5このパラグラフにして「このパラグラフでは何を伝えたい」ということを明確にさせます。 そのため、作り始めの段階で、日本語でいいので上記のようなフローを先に作ることをお勧めします。その下に、箇条書きで含めたい内容をブレインストーミングしていきます。いきなり英語でつらつら書き始めるのは得策ではないと思います。 内容 私は、何度かfacultyにpersonal…

  • 【米国で働きたい獣医さん必見!】マッチング応募の最重要項目⁉︎強い推薦状をもらう戦略はこれだ‼︎その②

    【米国で働きたい獣医さん必見!】マッチング応募の最重要項目⁉︎強い推薦状をもらう戦略はこれだ‼︎その②

    この記事の内容 推薦状が重要な理由 強い推薦状と弱い推薦状 どんな推薦状が強いのか 推薦状をもらう方法  私は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験して、今年3回目のマッチングに応募します。 【米国で働きたい獣医さんへ】強い推薦状をもらう戦略①で強い推薦状をもらう戦略の途中まで解説しました。②では自分の経験を踏まえて、私がどうやって毎年いい推薦状をもらおうと、もがいているかをご紹介します。 強い推薦状をもらう戦略 誰に頼むかを考える 推薦状を書いて欲しいということを2-3ヶ月前に伝える Strong letterをもらうために自分に足りないものを直接聞く 推薦状の内容を把握し、日々アピールする 1ヶ月前あたりにstrong letterを書いてもらえるかを確認する 推薦状を誰に頼むか。  ベストなのは、現段階で直接一緒に働いている、米国で名前の通った人。  そういうと、以下のような疑問が生まれるのではないでしょうか。 今一緒に働いている人からstrongなletterがもらえるかわからない。過去に一緒に働いた人でも良いか。 日本の大学の教授でも良いか。 ビッグネームがかく推薦状と、無名の先生に書いてもらう推薦状の価値が違うか。 過去に一緒に働いた先生でもいいか。  いいかとは思いますが、これにはデメリットがあり、私が採用側だったら、「今年一緒に働いている先生にはどうして頼まなかったの?」という疑問が生まれます。  その質問に含まれる意味とは、「今年一緒に働いていたあの先生からはいい評価がもらえなかったのでは」になります。なので、自分の最新の成長をアピールしてもらうためにも、なるべく現段階で一緒に働いている先生にお願いする方がいいと思います。  今年一緒に働いた先生に、『微妙な評価をもらう』 vs 『過去に一緒に働いた先生にstrong letterをもらう』は、かなりグレーです。自分の悪い点を採用側に知られたくないので、私だったら後者を選ぶかもしれません。 日本の大学の教授でもいいか。  「推薦状が重要な理由」の部分にも記載しましたが、「この人誰?」という推薦状は好ましくないかもしれません。よって、日本人の先生であっても、アメリカでもある程度名前が通っている先生(米国専門医の先生)が望ましいです。  理由としては、日本でしか働いたことのない先生がいくら「この候補者はよく働いて、優秀で」と言っても、日本とアメリカでは、やはり文化が違い、仕事環境が大きく異なるからです。日本ではいい働きするかもしれないけどアメリカのシステムでやっていけるの?ということになってしまいます。  私は1年目にマッチングに応募した時は、大学の教授にお願いしました。そもそも、英語で推薦状を書いたことがないという方でしたので、お願いした私の方も正直ドキドキでした。  お忙しい先生で、締め切り1週間前でも音沙汰がなかったことが不安になり、「自由に編集して使ってください」と私が自ら自由記載欄の下書きを提出したくらいです。  その推薦状がどう功を奏したかわかりませんが、初めての年にしてはインタビューのオファーを複数の大学からいただくことができました。  そもそも英語で推薦状を書くことに慣れていない方に頼むのは得策ではないかもしれません。 ビッグネームがかく推薦状と、無名の先生に書いてもらう推薦状の価値が違うか。  おそらく多少は違うかもしれません。ビッグネームと無名の先生が全く同じことを書いた場合、ビッグネームや信頼のある先生が書いた推薦状の方が強くなる可能性は十分あります。  しかし、ビッグネームは候補者に対して、必ずしもいい評価の推薦状を書くとは限りません。ビッグネームの微妙な推薦状vs無名の先生のstrongな推薦状では、おそらく後者の方が好印象を与えると考えられます。strongな推薦状を書いてくれる人が現れるまで、推薦者を吟味するというのが戦略の最重要ポイントです。 推薦状を書いて欲しいということを2-3ヶ月前に伝える  大学では研修が始まって3-4ヶ月たった頃にevaluationがありました。  evaluationとは、facultyとの面接で、今までのパフォーマンスに対するフィードバックをもらう場です。そして私たち側からも、facultyや仕事環境に対するフィードバックをします。ここで不満に思っていることなどを伝えることができます。  このevaluationの際に私は明確に、来年レジデントに申し込みすることを断言し、先生方に推薦状を書いて欲しいと思っていることを伝えました。 Strong letterをもらうために自分に足りないものを直接聞く  ここで私はもう一歩ぐいっといったのですが、「2ヶ月後のマッチングで、strong letterをもらうには何を改善するべきか教えてください」と聞きました。  結構勇気がいる質問でした。でも、すぎた時間の評価は塗り替えることはできませんが、そこから何を変えられるか、成長できるかを考えるのは、マッチに関係なく大切なことだと思ったのです。  それぞれの先生が、こんなところに意識して診察するようにしたら、というアドバイスをくれました。おそらくこの質問をすることで、先生たちもそこを意識して評価してくれるようになると思うので、evaluationのチャンスは最大限に活用してください。 推薦状の内容を把握し、日々アピールする  ①で推薦状の内容を把握することが重要だということを書きましたが、先生たちがどこに着眼して推薦状を書くかを把握することで、毎日の行動に変化が出るはずです。  例えば、この候補者は研究に対する意欲がありますか?という質問に対しては自分から研究をしたいです、とfacultyに相談しに行くという戦略が練れます。team workに関する質問に対しては、看護師さんの手伝いを意識して行う、など。  2ヶ月後にいい推薦状をもらえるように毎日の行動を意識することができます。 1ヶ月前あたりにstrong letterを書いてもらえるかを確認する…

  • 【米国で働きたい獣医さん必見!】マッチング応募の最重要項目⁉︎強い推薦状をもらう戦略はこれだ‼︎その①

    【米国で働きたい獣医さん必見!】マッチング応募の最重要項目⁉︎強い推薦状をもらう戦略はこれだ‼︎その①

    この記事の内容 推薦状が重要な理由 推薦状の詳細 強い推薦状をもらう戦略 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験して、今年3回目のマッチングに応募します。 マッチングに応募する際、Recommendation letterという推薦状が最低3枚、必要になります。この推薦状の内容はマッチング応募に必要なパッケージの中で、最も重要な項目と言われています。どんなに成績が良くても推薦状の内容によって、大学側の応募者に対する評価がひっくり返ります。 この記事では、なぜ推薦状がここまで重要か。どうしたらいい推薦状がもらえるか。を考察していきます。 推薦状が重要な理由 推薦状は、マッチングのパケットの中で最も大事な要素だと言っても過言ではありません。 Personal statementもCVも全て候補者が良いように書き表せるものです。しかし、周りの評判というのはごまかすことはできません。長く働けば働くほど、候補者の能力、仕事倫理や人間性というものが伝わるものです。 そして、アメリカといえど、獣医の業界も非常に狭いです。「この先生がこう言っていた」という口コミは広がってしまいます。 私が初めてマッチングに応募する際に友人から聞いた話ですが、悪い推薦状を書かれてしまったことが発覚し、その推薦状が各大学の先生に行き渡るのを恐れて、その年のマッチングを見送ったインターンメイトがいたと。 それだけ評判というものは恐ろしいもので、有名な先生に悪い推薦状をかかれるくらいなら、無名の人に適当なことを書かれた方がマシなのです。 初めにも書きましたが、どんなに成績がよくても、どんなに経歴がよくても、推薦状で全てがひっくり返ります。このシステムがあるおかげもあって、研修医なるべくお利口でいるようにしますし、周りの人から嫌われないようにも努力します。 facultyは直接の評価だけではなく、看護師さんやレジデントに、この子どう?という意見を必ず聞いています。アメリカの大学はevaluationが非常に重視されます。前の大学では、研修医が学生、他のintern, resident、そして看護師さん、facultyの評価が定期的に行われました。 それを思うと、研修医が様々な角度から評価され、それがfacultyに伝わっているということも容易に想像がつきますね。これだけ様々な面からの評価が反映されていると思えば、推薦状の価値がいかに高いかおわかりいただけたと思います。 推薦状の詳細 推薦状の詳細はVIRMPにPDFが掲載されているため、そちらを参照にしてください。 https://www.virmp.org/Content/SLOR_2020.pdf 1ページ目は以下のような質問から始まります。 候補者とどのくらいの期間知り合いですか? 現在、候補者と一緒に働いていますか? 候補者とどんな関係ですか?(直接一緒に働いたことがあるかなど) もしもあなたの病院のポジションに候補者が応募してきた場合、どのくらいの可能性で採用しますか 候補者がマッチする可能性はどれくらいあると思いますか 候補者のwork ethicsをどう評価しますか 候補者を指導するのはどのくらい大変ですか ゾッとしますね。このように、生々しい質問が6ページに及びます。 最後の自由記載欄はこのようなものになります。 あまり一緒に働いていない先生に推薦状をお願いしてしまうと、この欄に書くことがない、ということが生じてしまいます。私のインターンメイトは、あるfacultyに推薦状を頼んだところ、書くことはできるけど、一緒に働いた時間が少ないからPersonal statementを送ってというふうに言われたそうです。 ただ1年インターンとして働いているだけではなく、しっかり一人一人のfacultyにアピール、自己主張することが非常に重要になるのかと思います。 強い推薦状をもらう戦略 誰に頼むかを考える 推薦状を書いて欲しいということを2-3ヶ月前に伝える 推薦状の内容を把握し、日々アピールする Strong letterをもらうために自分に足りないものを直接聞く Strong letterをもらえる人にたどり着くまで推薦者を探し続ける 1ヶ月前あたりにstrong letterを書いてもらえるかを確認する 長くなってきたので次の記事に分けます。これらの戦略に対して生まれるであろう疑問に自分なりの答えをご紹介していきます。

  • 【米国で働きたい獣医さん必見!】マッチング応募フォームを解説!General Information編

    【米国で働きたい獣医さん必見!】マッチング応募フォームを解説!General Information編

    この記事の内容 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験して、今年3回目のマッチングに応募します。 この記事では、VIRMPの申し込みのGeneral Informationについて解説します。コンタクトインフォメーションの次に簡単な項目かと思いますので時間があるときにパパッと終わらせてしまいましょう。 General Informationの提出方法 特に詳しく解説するべき点はないのですが、上から順に埋めていきます。 赤いアスタリスクは必須項目です。 まずは自分の出身大学を探します。日本の大学も選択肢に含まれています。 Special disciplinary interestはどんな分野に興味があるかをかく部分です。Personal statementとかぶることが出てくるかもしれませんが、必ずしもPersonal statementをしっかりと読んでもらえるとは限らないので、ここでもアピールしておきましょう。 例としては Trauma Coagulopathy Fluid therapy Hemodynamics Respiratory disease Mechanical ventilation Transfusion Dialysis などが挙げられると思います。どのように評価されるのかは正直私は知りません。 そして最後に、Work authorizationという項目の質問に答えます。 これは、アメリカに滞在/労働できるビザを候補者が持っているか。それとも大学側が提供する必要があるか。を調べる質問になります。 もしこれlawful permanent resident of USをyesにすると、プログラム側はビザのサポートの心配が必要なくなることになります。 ここでこの質問に正確に答えることは重要なのですが、アプリケーションの前に外国人を募集しているか。ビザのサポートがあるか。アメリカのライセンスがなくても働けるかということはプログラムごとに直接確認することをお勧めします。そのメールに関してはこちらのページで詳しく解説しています。 まとめ この記事では、General informationの埋め方について解説しました。deadlineまでは変更可能なので、早めに終わらせてしまうことをお勧めします。

  • 【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング(VIRMP)解説シリーズその⑥推薦状の提出方法について

    【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング(VIRMP)解説シリーズその⑥推薦状の提出方法について

    この記事の内容 推薦状の提出方法 注意点 タイムライン 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験していて、今年3回目のマッチングに応募します。 この記事では、実際にどのようにして推薦状を提出するのかを解説していきます。推薦状の概念についてはこちらで解説しているので参考までにどうぞ。 推薦状の提出方法 ADD REFERENCEを押すと以下のページになります。 ここに、名前、タイトル、どこで働いている人か、メールアドレス、住所、電話番号を入れます。 SUBMITを押すと、VIRMPから直接referenceの先生にメールが届きます。そこに貼られたリンクから、推薦状にとび、情報を入力していくことになります。メールアドレスがVIRMPから推薦者への唯一のコンタクト情報になるので、間違いのないように入力しましょう。 送信が完了すると、このような画面になります。ここに出ている限りは、登録されたメールアドレスにVIRMPからメールが入っているということになります。 ADD REFERENCEを押すと、推薦者を追加することができます。 Reference Received がNot Receivedになってい場合は、まだ推薦者が提出していないということです。もしも直前までReceivedにならずに不安な場合は、推薦者の先生にメールでリマインドをするか、RESEND EMAILを押すと、同じ先生にもう一通メールが送られることになります。 レジデントとインターン両方応募する場合は、両方に推薦者を登録する必要があります。 注意点 メールアドレスが違うとアウト もしも直前まで提出がなかった場合、再送信できる SUBMITを押すと自動的にメールがいくようになっているので、宛先をよく確認しましょう。また、強いレターを書いてもらえるかを確認した上で推薦者を選択するべきです。一度登録した人をDECLINEすることができますが、人間関係が拗れることにならないためには、聞き辛くてもあらかじめstrong lettter書いてくれますか?と確認をすることが重要です。 RESEND EMAILをクリックすると、リマインドをかけるようにもう一度送ることができます。私は以前、deadlineの3日前くらいまで提出がなかった際に、この機能を利用して再送信したことがあります。 タイムライン 推薦状は最低3枚必要になります。誰に書いてもらうかを決めるのは最低締め切りの2週間前には確定することをお勧めします。なぜなら、推薦状をお願いする側なので、推薦者になってくれる方に準備する時間を設けるべきだからです。推薦状のデッドラインはマッチング申し込みの締め切りと同じ日になります。もしも締め切りまでに提出されなかった場合、推薦状の必要枚数が足りていないということになり、考慮してもらえる可能性は0に近づくことになります。 よって、逆算すると1ヶ月前くらいには、誰に書いてもらうかを決めるべきです。 私は、2ヶ月前くらいにfacultyに来年レジデントに本気でなりたいということを伝え、推薦状をお願いしたいと思っていると伝えました。ちょうどevaluationがあり、先生方からフィードバックをもらう時期だったので、推薦状をもらうためにどんなところをもっと伸ばせるかという質問をしました。 そして1ヶ月はそのフィードバックで言われたことを意識し(改善しようと努力していることをアピールして)1ヶ月前に正式にWould you be able to write me a stong letter?と質問しました。 そしていい返答をもらい次第メールアドレスを登録して推薦状のリクエストを送信しました。 まとめ マッチングにおける推薦状のあれこれをご紹介しました。先生が自分のことや働きをどう評価しているかを直接聞くのはすごく勇気がいるし、耳を塞ぎたくなる気持ちもあります。ただし、マッチングを成功させるにはいい推薦状が必要であることはみんなにとって同じです。いい推薦状を書いてもらえずに、マッチ成功できないよりは、「良い推薦状は書いてあげられない」というネガティブなフィードバックであっても受け入れて、最善のアプリケーションにできるように進んでいくしかありません。 イレギュラーなことが起こることは私の人生にはもはや「当たり前」でした。イレギュラーがレギュラーに起こることを受け入れて時間に余裕を持って計画的に行動することが重要だと感じています。

  • 【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング(VIRMP)解説シリーズその⑤応募資格を確認しよう!

    【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング(VIRMP)解説シリーズその⑤応募資格を確認しよう!

    この記事の内容 大学へ問い合わせメールを送る 誰に送るか メールに含むべきポイント 注意点 まとめ 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験していて(1回目は自らwithdraw, 2回目はインターンシップにマッチング成功)、今年3回目のマッチングに応募します。 この記事では、マッチングの申し込み前に大学へ問い合わせのメールをすることについて説明します。 [read_more id=#8221;1#8243; more=#8221;Read more#8221; less=#8221;Read less#8221;] 大学へ問い合わせメールを送る マッチの最初のデッドラインの前に、大学へ問い合わせメールを送ることをお勧めします。 何の問い合わせかというと以下の2点です。 そのプログラムへの応募資格があるかどうかを直接確かめる 面接につなげるチャンスを掴む 1から説明していきます。まずは自分に応募資格があるかどうかを直接確かめることが非常に重要になります。 外国人であり、永住権や労働のためのビザが自分で準備できない。もしくはアメリカのライセンスがない場合は、他のネイティブたちと応募できる大学が大きく異なることを認めなければいけません。 永住権や滞在権、労働の許可がない場合は、大学がビザをサポートしてくれる必要があります。ビザのサポートには多大な費用と、労力が必要です。全ての大学が簡単にビザを出してくれるわけではありません。 プライベートプラクティス(個人病院)では、研修医にビザをサポートすることはまずありません。 大学によってビザのサポート状況が違うだけでなく、同じ大学でも科によっても異なります。さらにややこしいことに、年によっても異なります。2020年-2021年のマッチングではコロナの影響でたくさんの大学が外国人を取らないようにビザのサポートを廃止しました。 なので、直接そのプログラムの担当の人に問い合わせて確認する必要があります。 万が一、確認せずにマッチしてしまった場合。あなたは労働権やアメリカに滞在する資格もないので、プログラムが始められず、1年を棒に振ることになります。さらに、プログラム側にも欠員が出ることになるので、非常に迷惑がかかります。 私は毎年、確認するようにしています。 そして、メールの最後に、もしも応募資格があるのであれば、ぜひ面接をしたいという希望を添えます。そうすることで、マッチングの申請の締め切り後にコンタクトをもらって面接のスケジュールをしてもらえる可能性が高くなります。 大半の大学は、欲しい候補者に対して、面接のオファーをします。しかし大学によっては、直接候補者から連絡が来ない限り、面接のオファーを大学側からはしないという方針のところがあります。なので必ず面接をしたいですという希望を伝えましょう。 誰に送るか マッチングの公式サイトに、プログラムの責任者である人の名前とメールアドレスが記載されています。 基本的にはプログラムの内容、面接に関する問い合わせはECCのDr.に。そして大学の事務手続き的なことに関してはコーディネーターの方に連絡するのが一般的です。 もしもDr.の名前も連絡先も書いていない場合、マッチのサイトに掲載されている連絡先に Could you please let me know who to contact with if I want to request for an interview? などと添えると、ccを付けて返信してくれたり、そのサービスの責任者の先生を紹介してくれたりします。 メールに含めるべきポイント 英語のメールは苦手で、いちいち物凄い時間をかけて考えていました。今でも、すごく慎重になります。…

  • 【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング(VIRMP)解説シリーズその④申し込みに必要なものは何?

    【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング(VIRMP)解説シリーズその④申し込みに必要なものは何?

    この記事の内容 申し込みのパケットについて 必要なものを調べよう 卒業大学の成績表 一般情報 Personal Statement CV (履歴書) Reference (推薦状) Program Applications まとめ 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験しています。 この記事では、マッチングに応募する際に必要なものを解説していきます。少しでもアメリカで働くこと、専門医になることに興味がある方は、マッチングに応募するために必要なものを頭の片隅に置いておくことをお勧めします。 [read_more id=#8221;1#8243; more=#8221;Read more#8221; less=#8221;Read less#8221;] 申し込みパケットについて パケットとは、マッチングに申し込む際に必ず必要となる書類のことです。 これを知っておくことが非常に重要です。そして、これらを完璧に準備するのには時間がかかるということもこの記事で私が最も伝えたいことの一つです。 パケットを把握しておくことで、将来アメリカに飛び立つチャンスが来たときまでに何を準備しておかなければいけないかが明確になります。 例えば、自分には研究の強いバックグラウンドがあるけれど、臨床現場での経験が少ない。強い推薦状を書いてもらうために、XXX病院で研修しよう。 などと、パケットから逆算して何が必要かをプランニングすることが可能になります。 マッチングのアプリケーション自体は簡単ですが、思い立ってすぐにいいものが提出できるわけではありません。ちゃんとみてもらえる履歴書、推薦状をもらうにはそれなりの時間や準備が必要です。 今すぐにアメリカに行きたいわけではない人でも、「あーこんなものを準備しておけばアメリカで働ける可能性も出てくるのかー」と思ってもらえるようにわかりやすく解説していきたいと思います。 必要なものを調べよう この情報は、2021年のVIRMP公式サイトからの引用です。年によって、内容が異なる場合もありますので、ご注意ください。 VIRMPのサイトから、VIRMP Info #8211;gt;12 Application Packetのリンクに飛ぶと、パケットに関する説明があります。 https://www.virmp.org/Home/VIRMPInfo?page=12 必要なもの 卒業大学の成績表 一般情報 Personal Statement CV (履歴書) Reference (推薦状) 一つ一つ上から見ていきましょう。 さらに詳しい解説を別記事にしていますので、いざ申し込む!というかたはそちらの記事も参考にしてみてください。 卒業大学の成績表 卒業獣医大学の成績表は提出方法が2021年から変更されています。2021年より前は、卒業獣医大学から直接紙の公式の成績表がマッチングの協会に送られる必要がありました。それが、2021年のマッチングでコロナの影響もあり、PDFの形式でアップロードする形に変更されました。 ここには、両面のスキャンをPDFの形式でアップロードするように指示があります。 私の成績表は裏は白紙でしたが、一応指示に従い両面をスキャンして提出しました。 一般情報 このページでは、あなたに関する一般的な質問に答えていきます。この回答がどのくらい重要なのかはよくわかりませんが、どんな分野に興味があるか、などをアピールすることができます。…

  • 【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング解説シリーズその③Transcriptをアップロードしよう!

    【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング解説シリーズその③Transcriptをアップロードしよう!

    この記事の内容 Transcript(成績表)とは 具体的なアップロード方法 注意点 なぜ成績が重要か 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医研修医をしています。マッチングを2回経験して、今年3回目のマッチングに応募します。 マッチングに応募する際、成績証明証のアップロードが必要になります。この記事では、具体的なアップロード方法、及び、なぜ成績表が重要か。という点を説明していきます。 Transcript(成績表)とは Transcriptとは、大学から発行されるオフィシャルな書類になります。学長のサインや印が入った書類ですので、大学に直接問い合わせて入手する形になります。 以下はtranscriptを提出する際のVIRMPのサイトからの抜粋になります。 上から、大学名、大学の場所、学位、GPA(もしもGPAが計算されない大学の場合はNAと記載)、Class rank(もしもクラスランクが開示されない大学の場合はNAと記載)、Academic honors(成績優秀賞などのアワード)、最後に成績表のPDFをアップロードする。との記載があります。 具体的なアップロード方法 アップロードが完了すると、Veterinary Education amp; Transcriptsの横にチェックがつきます。 注意点 英語に翻訳されたものでないとダメ 成績表を入手するまでの時間を考慮 2021年から提出方法が変化した 卒業校に成績表を申請するところから始まりますが、英語でないものは受け入れてもらえません。英語に翻訳したものを提出する必要があります。 私の大学は英語に翻訳するのに、3日以上はかかると言われたことがあります。なぜ翻訳に3日もかかるかは謎ですが、余裕を持って申請する必要があります。また、私は大学の近くには住んでいなかったため、メールと郵便でのやりとりでした。コロナの関係もあり、非常にハラハラした覚えがあります。 また、おそらくほとんどの大学が(ビザの種類にもんよるのかもしれませんが)、入学の際に卒業証明書の提出を求めます。なのでついでに入手しておくことをお勧めします。 2021年から提出方法が変わりました。以前までは卒業校からVIRMPに直接成績表を郵送してもらう必要がありました。それがありがたいことに、オンラインでPDFをアップロードする形に変わってくれました。コロナの影響だと思いますが、これによって毎年マッチの都度卒業校にコンタクトをする必要がなくなります。 なぜ成績表が重要か そもそもアメリカでは、日本との成績の付け方の基準が違います。日本では、筆記試験重視のため、授業態度や実際の臨床現場でどれだけ効率的に働けるかどうかはほとんど評価されないシステムです。 一方アメリカでは、獣医学校に入るために、何時間臨床現場での経験があるか、ボランティア経験が大きなポイントになります。よって、獣医学校に入学できた=臨床経験がある程度ある。そして4年生では実際に獣医さんとして症例を持つ経験をすることになります。 なので成績には当然、臨床現場でどのように働くことができるか、チームワーク、熱意やプロフェッショナルな態度などの人間性も評価に大きく影響します。 よって、成績やGPAは採用する側からすると、生徒の能力や人間性を図るために非常にわかりやすい指標となるのです。私が初めてマッチングにアプライする際、知り合いの先生に、GPAが3以下の場合は採用の対象にもならない可能性があると言われました。私の大学はGPAを出さない形式だったため、ハラハラしながら自分で計算した記憶があります。 大学によっては、成績を重視するところもあるらしく、他の項目でどんなにポイントを稼げても、成績が並だと採用してもらえない可能性があるそうです。 最終学歴のGPAが重要らしいので、もしも大学の成績が思わしくない場合、書き換えるためにPhDをすることで成績を塗り替えることもできるそうです。 まとめ 私が大学に在学中は、アメリカで成績が重視されることも知らなかった上に、アメリカで働く気持ちは生まれていなかったので、いい成績を取りに行くモチベーションがありませんでした。自分なりにしっかり学んで、得るものが得られたらいいや、くらいに思っていて、正直テストや授業の出席でさえクリアできればいいと思っていました。 しかし、アメリカで成績表がいかに重要かを知った今となっては、もう少し成績をあげる努力をしていてもよかったかな、、、なんて思っています。大学によってはGPAの付け方が非常に厳しく、いい学校だからこそ、成績が相対的に悪く付けられてしまう場合もあると思います。 一度とってしまった成績は書き換えられませんが、大学院という上の学位の成績によって塗り替えられるというのはちょっとした裏技としても使えるのかと思います。日本の成績で道が完全に途絶えることはあり得ないので、いろんな方法でマッチングを成功させられる工夫をすることをお勧めします。

  • 【アメリカで働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング(VIRMP)解説シリーズその②応募方法

    【アメリカで働きたい獣医さん必見‼︎】マッチング(VIRMP)解説シリーズその②応募方法

    この記事の内容 アカウントの作成 アカウントのタイプと支払い メインメニュー 注意事項 この記事では、マッチングに応募する方法をご紹介します。実際に自分が応募した時のものです。アカウントの作成から順番に説明していきます。 [read_more id=#8221;1#8243; more=#8221;Read more#8221; less=#8221;Read less#8221;] アカウントの作成 11月になったら、全てのプログラムの詳細を見ることができます。 応募するには、まず #8220;Create account#8221; からアカウントを作成します。 毎年の更新が必要なので、去年応募したという場合でも、再びアカウントの作成が必要になります。 この簡単な情報を入力することで、登録したメールアドレスにメールが届きます。 メール内のリンクにアクセスすることで、本人確認がされます。 作成したアカウントにログインすると、インフォメーションを入力するページに飛びます。 アカウントのタイプと支払い 次に、アカウントのタイプと支払いのページに進みます。値段は以下の様になります。 インターンのみに応募したい場合は、90ドル支払えば、10このプログラムに応募できます。 レジデントも同様、レジデントのみに応募したい場合は90ドルで10このプログラムに応募できます。10-20このプログラムに応募したい場合は、250ドルです。さらにアンリミテッドという申し込みもあり、350ドルで申し込み放題です。 アメリカカナダにとって、外国人である私には応募できるプログラム自体少ないので、アンリミテッドの選択肢はありませんでした。 もしもインターンとレジデントの両方に応募する場合は以下のようになります。 ちなみに、後から追加したい場合、account upgradeというところから応募数を増やすことも可能です。一度支払ったものは変更できませんが、デッドラインまで追加は可能です。 メインメニュー 支払いが済むとメインメニューに飛びます。このメインメニューから、必要な書類をアップロードしていくことになります。 この赤字の部分は、卒業校の成績表の提出方法が変更されたことを表しています。2020年までは、卒業校から直接マッチングプログラムへ成績表が送られる必要がありました。それがコロナの影響か、2021年の応募からPDFのデータをアップロードする形式に変更されたのです。 以上が、マッチングの申請方法になります。 書類をアップロード、レコメンデーションレターを書いてもらう人の情報入力、応募したいプログラムを登録するまでが1月のデッドラインまでに行うことになります。 1-2月にそれぞれの大学とコンタクトをとり、面接などの予定をくみ、自分の行きたいプログラムのランキングをつけます。そして、大学側も、候補者のランキングをつけます。 3月に一斉に発表となります。晴れてマッチした場合はその大学とコンタクトを取ることになります。マッチしなかった場合、スクランブルといって、欠員が出たプログラムにマッチ外で応募できるチャンスがあります。スクランブルについては、他のページで解説していこうと思います。 注意事項 マッチングの申し込み時期や方法などは、年によって変わることがあります。2021年は、コロナの関係で2020年と比べ、1ヶ月ずれました。よって、詳細はその年ごとに確認することをお勧めします。この記事は2022年のマッチングのスケジュールをもとに書かれたものです。 [/read_more]