https://veccblog.com
アメリカで働く

アメリカに来て良かったと思う理由/アメリカ獣医インターン1年を終えて

はじめに

著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務し、2021年現在アメリカの獣医大学で救急集中治療(ECC)の専門医を目指してインターンをしています。もうすぐインターンをするために渡米してから1年が経とうとしています。

この記事は、以下の不安がある方を対象に書きます。

  • 実際アメリカに行って後悔しないか心配
  • 何から始めていいかわからない
  • アメリカで働くこと、米国専門医を目指すことに憧れているけど思い切って今の病院を辞めるのが怖い
  • 心の準備ができていない

アメリカで獣医学を勉強したい人への情報は近年増えつつありますが、自分が日本からリサーチしていた限りでは、まだまだわからないことがたくさんありました。この記事では、自分がなぜ渡米を決意したか、アメリカで働くことを実現できたか、そしてアメリカにくると、どんないいことがあるのかをご紹介していきます。

もくじ
  1. 私がアメリカに来て良かったと思う理由5つ
    • 世界観が広がり、価値観が変わった
    • 今までの自分がいかにちっぽけだったかに気がついた
    • 毎日の新しい発見が楽しい
    • ここぞという時に自分の意見を主張できる
    • 性格の変化
  2. まとめ

私がアメリカに来て良かったと思う理由5つ

アメリカに来る前、来てから半年くらいは、うまくやっていけるか不安で不安で、怖くて仕方ありませんでした。もちろん、仕事で泣くような辛いこともありました。でも1年を振り返ってみて、獣医療に限らず本当にいろんな経験をして、新しいことをたくさん学び、考え、充実していたな、としみじみ思います。

どんな形で日本に帰ることになったとしても、アメリカでの生活は紛れもなく私の人生を変えた経験であることは間違いありません。

どんなふうに変わったか、本当に来て良かった!と思ったことを紹介していきます。

世界観が広がり、価値観が変わった

世界観は、いろんな環境に行けば行くほど、変わると思います。世の中にはこんな人もいる、あんな人もいるのか、と思うにるれて、様々な違いを許容できる様になりました。

今まで、知らないから怖かった、経験したことなかったから恐れていたこともたくさんありました。しかし、人のバリエーションを知れば知るほど、驚く気持ちも少なくなり、多様性って当たり前なんだな、と思えるようになりました。

今までの自分がいかにちっぽけだったかに気がついた

今までの自分ってちっぽけだったな、と思った時、自分は少し成長したなと実感しました。

目的があって、アメリカで生活するという決断をしたため、アメリカでは些細なことに反応しなくなりました。もっと大事なものがあってここまで来てる、私がここにいる目的はそんなことにエネルギーを使うためじゃない、と思える様になりました。

毎日の新しい発見が楽しい

毎日、何でも新しい発見です。雰囲気のいいカフェを見つけた、美味しいレストランを見つけた、この人こんな面白い特技持ってたのか、絵を描くのって楽しい、初めてアメリカで洗車した、スムージーって自分で簡単に作れるのか、瞑想始めてみた、など小さな発見が毎日たくさんありました。

日本にいたらおそらく試したこともなかったであろうことをたくさん経験しました。

大事な場面で自分の意見を主張することの大切さを知った

以下のことを心がけて生活していました。

  • ユーモアがあって、意見をしっかりと主張すること
  • 大勢での会話に入れなくても、1対1の会話ではしっかりと思いを伝えること
  • ジャーナルクラブなど事前に話す内容を準備できることはしっかり準備して臨むこと

アメリカでは自己主張していかないとダメって何度も何度も聞いたことありました。わかってはいたんですが、やはり頑張ってみんなの前で喋り始めてみるはいいが、どうもうまく伝わらなかったり、まとまらなかったり、スルーされたり、そんな経験をすればするほど余計怖くなって喋れなかったことってたくさんありました。悔しい気持ちも、話に完全に入りきれない寂しい気持ちもありました。

しかし今はこんなマインドセットです。

普段静かだけれど、1対1で話したら面白いな、と思われること。自分の意見はちゃんと言える人だと思われること。これらを意識して毎日を過ごしていました。

普段の雑談を理解して、会話するのはむずかしいと判断した私は、ジャーナルクラブやBook Club(文献を読み合う会)では必ず話の主導権を狙いに行けるようにしっかり準備していきました。
英語がうまく言えずに伝わらなかったら嫌だったので、事前に質問を準備したり、発音なども練習して、Good Question!と思ってもらえるように頑張りました。

一度ネイティブ達の会話になってしまうと、途中で口を挟むことは、なかなかできないので、スタートダッシュが肝心です。そうすると、自然に残りの時間も発言しやすくなります。

性格の変化

私は日本で働いていた時は、どちらかというと些細なことにも過敏に反応してしまい余計な労力を使ってしまうタイプでした。アメリカには、小さいことを気にして目くじらを立てるタイプの人が多くないので、目くじらを立てることって、恥ずかしいことなんだな、と感じるようになりました。

すこーしですが、穏やかになった気がします。

性格はそんなにすぐ変わるものではないかもしれませんが、アメリカにきてから、明らかにポジティブ思考になったと思います。

ネガティブな発言を誰かがすると、この人ネガティブなこと言ってるから気をつけよう、と心構えができるようになりました。気付かずに一緒になって同意してしまうと、ふと我に返ったときに、虚しくなることがあります。

ネガティブな話に引きずられそうになったときに、それに気がつくこと、引きずられずにポジティブな話を持ち出すことの大切さに気がつきました。

ネガティブ=性格が悪い、ではないですが、やはり明るくてポジティブな人は周りもハッピーにしていくと思うんです。そして、アメリカ人は、やはりポジティブな人のこと好きですね。自然とそうなろうという姿勢が身についてきたと思っています。

まとめ

アメリカに来て良かった?という質問の答えは確実にイェスです。日本にいたらできない経験をたくさんすることができました。アメリカに来ることで失ったものもありますが、世界観も変わり、自分の思考まで変わり、この1年間で得るものは大きかったです。

アメリカに来ることに興味があるけれども、怖い、と思っている方に伝えたいことは、損はない!ということです。チャンスがあるなら絶対に来てみることをお勧めしたいです。

ABOUT ME
みけ
スキマ時間にどうぶつの救急&集中治療のお勉強🐾 動物看護師さんに優しく、分かりやすく学んでもらう! をモットーに活動中😺 (もちろん獣医さんもウェルカムです😸) ためになる知識を発信していきます! アメリカ獣医 救急集中治療専門医レジデント🇺🇸 <詳しいプロフィールは、こちら> <お問い合わせは、こちら