今回は、前回に関連して、【肺高血圧症】についての投稿です。
全身性の高血圧のように、肺血管の血圧が高くなることを肺高血圧症といいます。
肺高血圧症を患う患者さんは、重度な低酸素血症により、失神や運動不耐性を示します。
肺高血圧が起こる原因はたくさんあり、非常にややこしいです。それをすっきり整理するために6つの分類があります。
治療のコンセプトは、酸素供給による安定化と、原疾患の同定、治療です。よって、肺高血圧症の治療を、適切に行うためには、病態を理解する事が重要なのです!
\この記事のハイライト/
☆肺高血圧症の定義とは
- 肺動脈内の圧(PAP) >25 mmHg
- 全身血圧と違い、肺動脈内の血圧を測るのは難しい
- 心臓エコーによって肺動脈が高いかを評価する
☆肺高血圧を疑う所見
- 失神
- 呼吸困難
- 運動不耐性
- 右心不全兆候
- 腹水、頸静脈怒張
- 呼吸促迫
- チアノーゼ
☆肺高血圧症を診断する
超音波所見
- 心室中隔の扁平化
- 肺高血圧を疑う指標:TR(三尖弁逆流速) >3-3.4m/s
- 後大静脈の拡張
☆肺高血圧症の6分類、病態、兆候
- 肺動脈高血圧症
- 左心不全による肺高血圧症
- 呼吸器疾患による肺高血圧症
- 肺血栓塞栓症による肺高血圧症
- 寄生虫(糸状虫)
- 特発性肺高血圧症
☆治療コンセプト
- 症状があれば酸素供給は基本
- 低酸素–>肺血管収縮
- 1-6型に分類
- 原因疾患の特定
- 原疾患の治療
- 肺動脈/静脈を拡張させる薬の使用を検討(必ずしも適応にならない)
\関連記事/
☆呼吸困難の原因11分類
☆血管/血液疾患
☆フィラリア症
☆肺高血圧症②
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