はじめに
著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、2022年現在アメリカの大学で獣医救急集中治療(ECC)専門医を目指してレジデントをしています。
この記事は、最安でアメリカへ引っ越したいという方を対象に、私が実際に3万円以内で引越した経緯をご紹介します。(現地で総額500ドルほどの中古家具調達は必要になりました)
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ただし、最小限と言ってもやはり日本でしか手に入らないもの、スーツケース に入り切らなかった洋服、今後使う可能性もある古いマックブックプロなど、自分にとって『どうしても譲れないもの』はしっかり運べるよう模索しました。
荷物をアメリカへ運ぶ方法は、①スーツケース 、②国際郵便、③引越し業者を利用、の3つの方法があります。
結論から言うと、①→②→③の順で値段が上がります。私は、①、②を利用して、持って行きたいものを全て、3万円以内でアメリカにもっていくことができました。
上から順番に説明していきます。
①スーツケース につめられるだけ詰める
- 本当に身ひとつで行くことを考えている人向けです。実際、スーツケース と身ひとつで日本から移住してきた、という友人(男性)がいますが、アメリカにきてから困ったことはないとのことでした。日本からどどうしても運びたいものがそんなに多くない場合は、スーツケース で十分かもしれません。
- 航空会社の規定によりますが、国際線は大抵、大きなスーツケース 2つまでは超過料金なしで受託できる場合が多いです。ただし、アメリカ国内線、特にLCCでは超過料金を取られる場合が多いです。事前に受付をしておくことで割引してくれる会社が多いので、受託手荷物がどのくらいの量になりそうか目処が着いたら事前予約しておくとスムーズですね。
メリット
- 運べないものの規定が他の方法に比べゆるい(食糧も運べる)
- 到着後すぐに使える
- 超過料金(200ドルから)を払えば、スーツケース 最大3つ運べる
デメリット
- スーツケースの大きさ、個数による超過料金(LCCに注意)
- 空港からの移動手段に注意
- 運べる荷物の限界がある
国際郵便
国際郵便の中には、空輸、エコノミー航空、SAL、船便があります
航空便
メリット:速い、食糧が送れる
デメリット:高い
10kg 約18000円、1kg増えるごとに2000円
エコノミー航空SAL
メリット:空輸と比較すると安い、食糧が送れる
デメリット:コロナの影響でやってないかも?船便に比べると高い
10kg 約13000円、1kg増えるごと1500円
船便
メリット:安い
デメリット:遅い、3ヶ月はかかるかも、食糧やバッテリーなどの運べない制限に注意
10kg 約7000円、1kg増えるごとに500円
引越し業者による輸送
メリット
- サポートがしっかりしている
- 保険もこみで安心
デメリット
- 費用は国際郵便と比較すると高い
日通
シングルパックの格安で980ドルより
空輸 :7-10日、1kg 45ドルより
船便:60日、1箱120ドルより
クロネコヤマト
船便 :50-60日、単身パックのミニマムコース最低9箱から
最安の国際郵便で大丈夫な理由
実際に引越しをして思ったことは、国際郵便で問題ないと言うことです。
国際郵便でも安全に荷物が届くこと、たくさんの荷物を運ばなくてもアメリカで問題なく生きていける、ということを身を以て実感したからです。
保険に加入することで、荷物の配送を保証することができます。実際に国際郵便を利用した体験談をこのあと詳しく説明していきます。
日本から大量の荷物を送らなくても、現地でなんでも調達できます。アマゾン、現地の日本人コミュニティ、アジアンスーパーマーケットなどがあれば、日本でしか手に入らないものの方が少ないのではと思います。実際、1年間アメリカで生活をして、今日本からもってくればよかったと思うものといえば、次の移動で本格的な冬着が必要になるので、厚手のコートくらいです。
もちろん、日本の方がクオリティが高く、低価格で購入できるものはたくさんあります。食料品は多少高くなってしまいますが、購入できないものはほとんどないと思います。茅乃舎などのお出汁も通販で買えてしまいます。
化粧品などは現地で良いものが見つかるまでのつなぎはもっていくべきだと思いますが、現地でアンテナを張り巡らせていれば、様々な情報が入ってきて満足できるものに出会えます。逆に日本でアメリカから輸入しているナチュラル系の化粧品は、はるかにお手頃価格で購入できるので、たくさん試せる機会ができて、アメリカ生活が楽しくなります。
私が日本から持ってきて大正解だったというもの、これはなくてもよかったかな、と言うものをまとめた記事がこちら(内部リンク貼る)
日本とは環境も水も違うアメリカで、自分のお気に入りのスキンケアをみつけたので、それを紹介した記事がこちら(内部リンク貼る)
3万円以内で必要な荷物をアメリカに送る具体的な方法
ここからは実際に、国際郵便(船便)を利用した際の経験をご紹介していきます。
必要なものは、
- 頑丈な段ボール
- 国際小包ラベル
(郵便局で入手)- –>通関電子データ送信義務化により手書きラベル受け付けできなくなりました
- 税関告知書補助用紙(内容が送り状に書ききれない場合)
- 保険加入するか検討(小包ラベルへの記載のみ)
- 通関手続き+印鑑(荷物全て合わせて20万円以上の場合)
になります。国際小包ラベルには税関告知書CN23が2枚同封されているので、インボイスは必要ありません。
地域にもよりますが、普通、集荷にきてもらえるので自分で郵便局まで運ぶ必要はありません。事前に最寄りの郵便局が集荷を受け付けているかどうかは確認しておくと良いと思います。
国際小包のラベル(郵便局で入手)-->2021年より通関電子データ送信義務化
ラベルの記載方法はこのページに載っています。
内容品の記載に関して
内容品を記載する欄がすごく小さいのに加え、そのスペースに”personal use”と記入しなさいという指示もあるため、内容品を書き切れませんでした。
書き切れない場合、税関告知書補助用紙という別の用紙で提出することができます。
記入例
化粧品をアメリカに輸送する時に気をつけないといけないのがアルコール濃度です。
- アルコールが入っているものに関しては、度数の明記が必要。
- 記入の際、「化粧品」とまとめて書くと集荷された郵便局で弾かれてしまう。
- X線でのチェックが入るので、記入した内容と一致しない場合開封されて戻ってくる可能性がある(その場合、支払った国際小包の送料は返還してもらえない)
何にアルコールが含まれているのかよくわからなかったので、全て会社に電話して調べました。koseiの日焼け止め含め、24%以上アルコールを含んでいるものはありませんでしたので、記入欄には “including less than 24% of alcohol”と追記しました。
アルコールフリーのものに関しては記入の必要はないようです。
保険
保証をつけるかどうかを検討する際、荷物が届かない、破損などに備えて、損害賠償及び、保険に関して知っておく必要があります。以下に二つのちがい、発生する料金の記載が分かりやすく載っています。
保険をつける場合は小包ラベルにチェックをつけて、額を記入します。
この欄は間違いが許されないようです(何かあったときに保証が下りなくなるかも)。数字を英語に直さないといけないので、私は慎重に、このサイトで確認して記入しました。
破損に関する保険では、梱包の規程が守られていない場合保険が降りないようです。段ボールの厚み、中の空洞を梱包材によってなくす、などが条件だそうです。
また、記入欄が小さいので、細いペンを使うことをお勧めします。それでも2段になりました。
通関申告書
最後に、送るもの全て合わせて20万円以上の場合に通関の申告書が必要になります。3箱の場合、3箱の合計が20万円以上の場合に適応になります。
私は、1箱で20万円と思っていたので必要ないと勘違いしていました。準備していなかったことを伝えると、集荷の方が用紙を持ってきてくださったので、その場で申請書を記入することができました。申請書記入に必要なものは印鑑だけです。この申請は、追加で2800円かかります。
また、何かあった時の転送先を段ボールにマジックで記入するよう指示があり、そのようにしました。
小包ラベル、税関告知書補助用紙、税関申告書を提出して、荷物の大きさなどを確認してもらい支払いをして無事集荷完了です。3箱の送料と税関申請料金の合計約28000円でした。コロナの影響で3ヶ月近くかかる可能性がある、と伝えられました。
最後にレシートと控えをもらって、無事終了です。
アメリカ生活をしている中で、この荷物は無事自宅に到着しました。実際、コロナの関係もあり、4ヶ月くらいかかってようやく到着しました。中のパソコンも無事でした。
結論ですが、最安で引っ越すには、本当に荷物が少ない方はスーツケースのみ、必需品を送ることで少しでも安心したい人、スーツケースではスペースが足りない人はスーツケース +国際郵便(船便)で問題ないと思います。
国際郵便利用時に注意すべき3点
船便で配送できるものには注意
恐ろしいことに、万が一荷物が引っかかった場合、日本に送り返され、さらにその場合返金もしてもらえません。何が送れるか、何が送れないかは事前に十分注意した上で集荷を呼ぶようにしてください。
検査では荷物がレントゲンに通されるようですが、荷物の数が申告書と一致しない場合なども、荷物を開けて確認される、もしくは突き返される、と言ったことが起こるようなので記入漏れなどがないよう注意が必要です。
- アルコール(アルコールが含まれるものは度数を明記)
- バッテリー(充電器、バッテリー、電池は輸送できない)
- 食べ物(一切輸送できません)
段ボールの頑丈さに注意
多少値段は高いが厚手の段ボール購入をお勧めします。到着時、厚手の段ボールは無傷、薄めの段ボールは角が潰れ、あと少しで破れそうになっていました。
書類の提出方法
最新の情報を再確認して実際に引越しに臨むようにしてください。
通関申告:平成21年2月16日から、価格が20万円を超える郵便物を外国に送る、または外国から受け取る際には、原則として、税関へ輸出入申告を行い、許可を受けることが必要になりました。
小包ラベルも電子化が義務化:2021年1月1日から、手書きでのラベルは受け付けられなくなりました。
まとめ
私が実際にアメリカに引っ越した時の方法をご紹介しました。たくさんリサーチした結果、最安の方法が国際郵便でした。現地についてから、シェアハウスの場合はいいですが、一人暮らしの場合は家具を調達しなければいけません。その手間はかかりますが、中古の家具が簡単に安く手に入るの時代なのでそこまで心配する必要はありません。
現地についてから必要なものに関してはこちらの記事も併せてご覧ください。