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【米国で働きたい獣医さん必見‼︎】今年度のインタビューを終えて思うこと

この記事の内容

この記事では、実際に3度のマッチングを経験した筆者が、今年のインタビューを終えて思うことを書かせていただこうかと思います。今年の8校を入れると、過去に20回以上のインタビューを経験しました。初めて面接にのぞむ方など不安に思われたり、困っている方にとって少しでも力になればと思い書かせていただきます。

  • インタビューは今までやってきた経験の集大成
  • 答えのパターンを準備する大切な理由
  • 自分の弱みを理解して、どう対応して来たかを話せるようにする
  • 研究内容も絶好の話のネタ
  • まとめ

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インタビューは今までやってきたことの集大成

インタビューで大切なことは、質問に対しての答えに、実際に経験したストーリーを足すことで説得力を増させることです。
STAR methodについてこちらの記事で解説しました。

STAR methodとは、Situation, Task, Action, そしてResultを表します。これからもわかるように、具体的なシチュエーションを伝え、インタビュアーに状況をイメージさせます。そして、その状況に対するタスク、自分がとった行動、最後にその結果を伝えることによって説得力のある回答になります。

インタビューの準備の際に、頻出の質問に対してどんな過去の経験が挙げられるかをいくつも考えます。
過去の自分にアドバイスできるとしたら、全ての経験が面接のネタになるということです。

やりがいがあった症例、失敗の経験、飼い主さんや同僚との口論、研究、自分の弱み、苦労したこと、など全ては話のネタになります。STAR methodに当てはめて、これらの事象に対して自分がとったアクション、結果をスムーズに言えるように練習することが重要だと思います。

例えば、インタビューの質問で「誰かと口論になったときのこと教えて」と聞かれた時に、以下の話ができたとしましょう。

Sour dough の誤食症例で、大量のパン生地が胃の中にあることがレントゲンで確認。ECCサイドでは、外科手術の適応だと感じ、外科のチームは内科管理でモニターするべきだと、対立する形にとなった。一向に話の決着がつかなかったため、解決策として、飼い主さん、外科医、クリティカリストの3人で電話をつないでディスカッションすることになった。それぞでのチームから、各選択肢のメリットデメリットが説明され、最終的に飼い主さんに選んでもらう、という解決策をとったのです。これによって、飼い主さんも全ての側面を理解して、リスクを承知の上で治療法を選択することができた。という結論になります。

この話をすることで、誰かと対立した時に、いかに敵を作らずどう対応できたか。というコミュニケーションスキルを見せることができます。

私は、この話を面接前にSTAR methodに沿って答えられるように準備していったため、いくつかの大学のconflictに関する質問はこの内容で対応することができました。毎日の診察はネタの宝庫です。常にピンチはチャンスに変えられると思いながら、日々過ごしていることで、このように面接の時に自信を持って答えることができるのだと思います。

答えのパターンを準備する

答えのパターンをいくつも準備することをお勧めします。なぜなら、質問のパターンは微妙に異なったりします。そして、facultyによっては、どんな分野に興味があるかが異なります。

私がとった手段としては、challengingなケースをいくつか準備しました。

メカニカルベンチレーションのケースと、重度な輸血副反応を起こした症例を2-3分でプレゼンテーションできるようにしておきました。

そして、それに対するSTARを作ります。大学をリサーチする際に、facultyの得意分野や興味のある分野も把握しておくと、この先生には、この話をしよう。という対策を事前に立てることができます。私は、実際に輸血に興味がある先生(例えば輸血に関する論文を出されている先生)に対しては、輸血副反応のケースを話しましたし、ICUのスキルを求められる大学では、メカニカルベンチレーションのケースをプレゼンテーションしました。

自分の弱みを理解して、どう対応して来たかを話せるようにする

自分の弱みを把握しているか。どう対応してきたか。そして面接の際に、そのマイナスの部分をいかに補うことができるか。

これは、面接期間中にあるfacultyから頂いた非常に役立ったアドバイスです。推薦状には弱みを書かれることがあります。その弱みが、大学からして候補者を選ぶ際に重要な要素であった場合、面接で挽回しに行く必要があります。なので、自分の弱みが推薦状によって面接者にどう伝わっているのか、ということをあらかじめ推測するべきなのです。

弱みの部分を面接で触れられると、準備していないと「うっ」となってしまうこともあるかと思います。その時事前に、その弱みに対して、自分がどう意識して取り組んできたか、どう成長してきたかということを伝えるチャンスに変えられると、面接官への印象はガラッと変わるはずです。

私は、ある大学の面接前日にこのアドバイスをいただき、10月くらいにもらったself-evaluationを引っ張り出して自分がfacultyに指摘された点を読み返しました。そして、自分がどのように日々意識してその点を改善してきたか、今はどう変わったか、という点を簡潔にまとめる作業を行いました。

すると、次の日の面接で、「推薦状にXXXという点についてあなたの弱点が書かれていたけど、これが書かれたのは少し前のはず、、、あなたはこの点に関して何か成長した部分はある?」とドンピシャの質問をされたのです。
この時は、心の中でガッツポーズをしたのを覚えてます。

研究内容も絶好の話のネタ

研究テーマは、一つあると必ず役に立ちます。

Pendingの研究でも、CVに書いておくと、しっかりした大学では、そこまで突っ込んでくれることがあります。

前の大学では、研究に携わっていなかったのでもったいないことをしたなと感じています。自分の興味のある分野で話を広げることができるチャンスになります。

自分の研究テーマを簡潔に説明できること、そして、なぜその研究テーマに興味を持ったか、将来この研究をどう繋げていきたいかなどを準備しておくことをお勧めします。

私は、自分のもった症例から、興味が湧き、研究テーマを決めたので、その流れを説明することで、研究にも興味があることや、普段の診察の経験を研究につなげられるということをアピールできたように思います。

まとめ

面接は、準備が全てです。
私が面接を来年また受けることになるのであれば、面接に使えそうなネタを1年間全て記録します。そして面接の2-3週間前からbrain stormingをして簡潔に答えられるように準備します。

どれだけイメージトレーニングをして、自分をstrongなcandidateだと見せられるかが勝負になります。そのためには、日々の過ごし方を意識して、常にアンテナを張り巡らせて、どれだけネタを集められるかが重要になると思います。この記事が少しでも面接を受ける誰かのためになれば嬉しいです。

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みけ
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