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アメリカで働く

アメリカ獣医大学 ECCインターンのシフト/スケジュールについて

はじめに

著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務し、2022年現在アメリカの獣医大学で救急集中治療(ECC)の専門医を目指してレジデントをしています。

この記事では、アメリカ獣医大学の研修医のシフト及びスケジュールについてご紹介します。研修医ってどれくらい働くの?どれくらい忙しいの?という疑問に、私の経験を元にご紹介していきます。

具体的にどんなことをするかは、以下の記事もご覧ください。

アメリカ獣医大学 インターンの1日①スイングシフト はじめに 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医救急集中治療(ECC)専門医を目指...
アメリカ獣医大学 インターンの1日②ナイトシフト はじめに 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務した後、現在アメリカの大学で獣医救急集中治療(ECC)専門医を目指...

はじめに

日本で一般病院で働いていたため、スィングシフトや、ナイトシフトというものに馴染みがありませんでした。この記事では、24時間営業しているERってどんなシフトで働いているの?という疑問に答える様な内容を書いていきます。

大学病院のプログラムによって、働くインターンの数、そして症例数によっても何人必要になるかが異なるため、大学間のばらつきは大きいということだけ最初にお伝えしておきます。

ちなみに、私がインターンをした時の特徴としては、症例数はそこまで多くないものの、インターンの数が例年に比べて少なかったです。

3つのシフト

24時間営業のERには、3つの名前のシフトがあります。デイシフト、スィングシフト、そしてナイトシフトです。スィングシフトには、early swing(早番)とlate swing(遅番)で別れている場合もあります。

  • デイシフト:朝8時から夕方5時
  • スィングシフト:お昼12時から夜の10時(late swingは午後3時から深夜)
  • ナイトシフト:夜8時から朝の8時

デイシフトは全てのサービスが活動している時間なので最も働きやすいです。そして、ファカルティの指示を常に仰げる状態なので、みんなが好むシフトでもあります。

特に24時間開いているERでは、他の病院が閉まり始める時間(夕方5時くらい)が最も忙しくなります。他院からの紹介として、日中点滴管理していて、夜の入院看護は24時間人がいる病院に送る、ということも一般的です。

ナイトシフトは、患者さんが直接緊急的に飛び込んでくることが多いです。1件も来ない日もあれば、6-7件くることもあります。ナイトシフトは朝8時までとなっていましたが、8時からケースラウンドが始まるので、結局9-10時までは病院で仕事をする事になります。

自分の症例が終わるまでは帰れないので、シフトが終わる時間は上記通りですが、何時に帰れるかは、その日の進行具合と効率よく仕事がこなせるかという事になります。カルテが書き終わらないと帰れないので、症例は全て帰っていても、そのあとの書類に時間を取られたりします。

営業時間とそれ以外

病院の営業時間は、朝8時から夕方5時です。基本的にはほとんどのファカルティは5-6時には帰宅します。なので、画像診断や細胞診断など、専門医の力が必要な場合は4時にきた症例でも急いで診断の予約をする必要があるのです。

営業時間を過ぎると、アフターアワーになります。ほとんどの診断にアフターアワー料金が加わる事になり、腹部超音波や心エコーなどは、よほどの緊急症例でない限り、翌日もしくは次の営業日まで待たなければなりません。

午前中に来た症例に関しては、ほとんどの検査をその日にできる可能性が高いですが、午後になると、様々な検査やできることが限られてしまいます。

スケジュール

私の経験では、インターンのスケジュールは、過酷なものでした。12日連続で働いて2日休みを1年間繰り返しました。インターンの数が例年よりも少なかったことから、土日休みも誰かがカバーしなければいけないという状況でした。勉強会(Journal Clubなど)の準備をしたくても、家に帰ったら疲弊していて、結局時間がない、ということはよくありました。

バケーションは、1年間に10日ありました。

現在レジデントを行っている大学のインターンのスケジュールは非常に余裕があります。週に2日の休みは確保されています。

レジデントになると、もう少しオフクリニックの時間が増えます。その時間に専門医試験に向けて勉強しなさい、ということなのですが、それにしても勉強会の準備がしっかりとできるのはすごくありがたいことです。

まとめ

インターンの仕事は、体力的にとても辛いものでした。日本から飛び出して行って、やる気に満ち溢れていたこと、そして1年間という期限があるからやり切ることができましたが、もう一回できるか?と聞かれたら即答はできないというところが正直なところです。

アメリカ獣医大学 インターンとは はじめに 著者は、日本の獣医大学を卒業後、一般病院で3年間勤務し、2022年現在、アメリカの獣医大学で救急集中治療(ECC)の専...
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