今回は、【胸水の性状検査】についての投稿です。
4種類の特徴的な胸水(血胸、膿胸、乳び胸、FIP)について
胸水の色から、血胸、膿胸、乳び胸、FIPが疑われた時、どのような追加検査でよりその可能性が高いと証明できるかを解説しました。
\この記事のハイライト/
☆胸水の性状(血胸、膿胸、乳び胸、FIP)
血胸を疑った時に行うべき検査
- 胸水中のPCV>10%? 末血PCV?
- 凝固確認(胸水、末梢血)
- TP/細胞数を確認
- 細胞診断
血胸の場合…
- PCV>10%もしくは抹消血PCVと近い場合は、胸腔内出血の可能性高い
- 胸水が凝固(血餅を形成)する場合、活動性胸腔内出血の可能性
- 末梢血の凝固異常がある場合、凝固異常による胸腔内出血を疑う
乳び胸を疑った場合に行うべき検査
- トリグリセリド>100?
- コレステロール?
- TP/細胞数を確認
- 細胞診断
乳び胸の場合…
- 胸水中TG>血漿中TG
- 胸水中Cho= or <血漿中Cho
- 胸水中のCho:TGの比率が1以下
膿胸を疑った場合に行うべき検査
- 細胞内細菌
- TP/細胞数を確認
- 細胞診断
- 培養
膿胸の場合…
- 細胞内細菌
- TP/細胞数を確認
- 培養検査 (嫌気性, 好気性)
- 抗生剤の感受性検査
- 変性好中球が主体
- 細胞数>7,000
- 細胞診断
- 腫瘍性細胞の検出
FIPの場合…
- 特徴:黄色、粘性
- TP/細胞数を確認
- 腹水や心嚢水を伴うことが多い
- 高タンパク>3.5g/dl
- 非変性好中球が主体
- 細胞数は<5000が多い
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